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産学連携フォーラム 「第9回 自動車技術に関するCAEフォーラム2020 in 東京」 2020年2月4日(火)、5日(水) IoT時代のモノづくり革新を支えるCAEの可能性と展望

次回2021年9月21日(火)開催決定!
8月上旬頃、事前登録開始!
協賛申込:7月2日(金)締切

テーマカテゴリー

“高性能・低コスト・軽量な構造”、“手戻りのない開発”の実現に貢献するCAE

構造・設計CAEは古くから活用されてきているが、性能・コスト・軽量化を高度に両立し手戻りを削減する上で、依然として重要な領域である。また近年CAE適用範囲が拡大され、評価手法についても多岐にわたってきている。
今回は、磁界CAEを活用したスマートキーシステム開発の試作レスへの取組み事例、振動エネルギー伝達特性に基づいたバイクフレーム構造の低振動化への検討事例などを取り上げ、年々充実していく構造・設計CAEの最先端をご紹介する。

鋳造・鍛造・プレス成形・樹脂成型・接合・熱処理など加工に関するCAE全般(ロボティクス は含まない)

製造品質向上、製造コスト低減および生産準備期間短縮を目的に、各種の生産加工におけるCAEの利活用が進んでいる。また、生産加工CAEと設計CAEをコンカレントに行うことで、製造要件を考慮した手戻りの少ない設計も可能になってきた。
本カテゴリでは、生産加工CAEに関する最先端の技術および企業での適用事例について紹介する。

機能設計や性能設計をさらに進化させるためのCAE活用

自動車に求めらる機能・要件は年々複雑さを増し、モデルベースによる開発(MBD)が必須となっている。MBDではコンセプトや構想を練る段階から、図面での具体的な仕様・構造の定義、さらには検証に至るまで、目的とする機能要件の達成を見通す必要がある。
各プロセスで必要とされる検討レベルに適したCAEを活用することで、開発の効率化が飛躍的に進んでいる。今年度は、ベンチ試験機とCAEモデルの連成、実験技術とCAEの連携、車両機能を高める材料モデリング技術について、最新の情報を紹介する。

2月19日(金) Aトラック Bトラック
10:00-10:40
(40分)
K2 基調講演

超大型X線CTによる3Dデジタルツィンの構築技術

鈴木 宏正

東京大学

工学系研究科

教授

鈴木 宏正

概要

省エネルギー化や魅力品質向上など、難度の高い製品要求を限られた時間で達成するには、設計モデルに3Dスキャンによる現物モデルを統合したデジタルツィンを構築することが有効である。本講演では、車両を丸ごとスキャンできる超大型X線CTスキャナーを活用したデジタルツィン構築技術について紹介する。

プロフィール

1957年生まれ。1986年東京大学博士課程修了。その後、東京大学にてデジタルエンジニアリング(プロダクトモデリング、形状モデリング、3Dスキャンデータ処理)に関する研究開発に従事.日本工学アカデミー、日本機械学会、精密工学会等会員。

10:40-10:50
(10分)
K2に関するQ&Aセッション
10:50-11:05
(15分)
休憩
AトラックA5 BトラックB5
11:05-11:35
(30分)
機能設計CAE
A5-1 招待講演

車両モデル(Functional Digital Vehicle)と実機パワートレインベンチとの融合による多性能開発

古賀 俊行 氏

日産自動車株式会社

パワトレ・EV技術開発本部 パワトレ・EV先進技術開発部

古賀 俊行

概要

開発初期のパワートレインで車載状態の評価をすることが品質向上のために求められている。本発表では、必要な精度を維持しリアルタイムに演算できる車両モデルの開発と、このモデルとパワートレインベンチを繋ぐインタフェイスの開発を行い、このベンチで車両挙動を忠実に再現する技術を構築したので報告する。

プロフィール

2015年に日産自動車株式会社入社後、2019年までパワートレイン・EV音振性能計画開発グループに所属し、低周波振動の音振設計、台上評価技術開発を担当。2020年からパワートレイン・EV先進技術開発部に異動し、音振の基盤技術開発を担当している。

モノづくりのための生産加工・設計CAE
B5-1 招待講演

3Dスキャンを使った二輪車フレーム溶接における精度出し手法の開発

小林 大晃 氏

スズキ株式会社

生産本部 プレス・溶接生産部 第一車体課

小林 大晃

概要

近年二輪車のプラットフォームの共通化が進んでおり、フレームの精度向上が求められている。またフレーム外観が二輪車の意匠として使用されるため、プロフィールの精度向上も必要である。
本講演ではデジタルツールを活用した二輪フレームの作り込み手法と作り込みで得られた結果に基づく溶接工程のデータ構造について紹介する。

プロフィール

2014年スズキ株式会社へ入社。デジタルエンジニアリング部にてデジタルツールの開発を行い、3Dものづくりの推進に従事。
現在はプレス・溶接生産部にて生産準備におけるデジタルツールの開発・展開を担当。

11:35-12:05
(30分)
機能設計CAE
A5-2 企業講演

次世代プリポストツールの自動化で実現する製品開発フローの大幅改善

武藤 晴彦 氏

​DEP Japan株式会社

代表取締役社長

武藤 晴彦

概要

製品開発の各段階でCAEの自動化・最適化を活用し、開発フロー全体を大幅に削減する新たなCAE活用法を紹介。さらに、当社のユニークな次世代プリポストツールとCAEスケッチングツールを用いた構想段階でのフロントローディングを、実際のデモを交えて紹介する。

プロフィール

1993年IHI関連会社にCFD技術者として入社。
1997年Fluent日本代理店入社後、同社日本法人を経てアンシス社に移籍。
2008年エクサ・ジャパン(株)に営業担当として入社。
2014年エムエスシーソフトウェア(株)に入社。
2017年DEP Japan(株)設立に参画し、現在に至る。

11:35-11:50(15分)

B5ブロックに関するQ&Aセッション

12:05-12:20
(15分)
A5ブロックに関するQ&Aセッション
12:20-13:00
(40分)
休憩
AトラックA6 BトラックB6
13:00-13:30
(30分)
機能設計CAE
A6-1 招待講演

実稼働主成分モードとCAEを用いた車内音増大要因把握手法について

吉田 準史

大阪工業大学

工学部機械工学科 教授

株式会社Bettervibes Eng. 代表取締役

吉田 準史

概要

本セッションではCAEが発達した現在において、ときには軽視されがちな実験技術について紹介する。この技術では、実車実験から走行中の車内音、振動に影響の高い振動挙動や伝達特性を抽出し、得られた結果とCAEを連携させることで、より効果的にCAEを活用し、振動・騒音開発効率の更なる向上をはかる。

プロフィール

2000年に(株)本田技術研究所入社し、自動車用エンジンや車体の振動騒音に関する研究開発に携わる。2009年からは大阪工業大学にて自動車、家電など様々な製品の振動・騒音に関する研究に従事。現在はCAEと実験を併用した伝達経路解析手法や寄与分離技術、音質評価に関する研究および多くの産学連携を推進中。

モノづくりのための生産加工・設計CAE
B6-1 招待講演

GFRP部品の射出成形工程を考慮したクリープ変形予測解析

大塚 紀子 氏

トヨタ自動車株式会社

先進技術開発カンパニー モビリティ性能開発部 CAE技術室

主任

大塚 紀子

概要

近年、自動車部品への繊維強化樹脂の適用が進んでいる。その中で、射出成形GFRPは短時間で複雑な形状を成形できる一方、成形に伴う繊維配向によって異方性を示すため、クリープ変形等の挙動に大きな影響を及ぼす。射出成形工程を考慮したCAE技術を開発し、車両部品のクリープ変形予測に適用した事例を紹介する。

プロフィール

名古屋大学大学院 材料プロセス工学研究科を修了後、解析受託会社にて、主に車両のCAE基盤技術開発に従事。その後、トヨタ自動車株式会社に入社。CAEと実験のコラボレーションに取り組み、主に、複合樹脂材料部品の振動・騒音・強度信頼性性能の評価・予測技術の開発に従事。

13:30-14:00
(30分)
機能設計CAE
A6-2 企業講演

Wave6を用いた高周波数域の振動騒音解析

高阪 文彦 氏

ダッソー・システムズ株式会社

SIMULIA

インダストリープロセスエキスパート シニアスペシャリスト

高阪 文彦

概要

近年の各国の温暖化対策の規制などで電気自動車およびハイブリッド車へのシフトが進んでいる。そのような車両では、高周波数域の固体/空気伝播音が問題となることが多いが、高周波数域の騒音解析はFEMでは難しいことが多い。本発表では、高周波数域の騒音に対するWave6のユニークなソリューションをご紹介する。

プロフィール

2004年 三菱自動車に入社。振動騒音の研究開発に従事
2016年 博士(工学)取得
2015年にwavesix LLCへ入社。その後wavesix LLCがダッソーシステムズの一員となる。2015年より現在に至るまで振動騒音解析ソフトウェア"Wave6"の技術スタッフとして従事

モノづくりのための生産加工・設計CAE
B6-2 企業講演

~3D CAEを製造現場で活かすモデル低次元化技術~
『スモールデジタルツインを使った金型温度の均一化事例のご紹介』

宮内 隆太郎 氏

サイバネットシステム株式会社

CAE事業本部 CAE第1事業部 エレクトロニクス技術部

宮内 隆太郎

概要

センシングデータを積極的に活用し、製造設備を最適に制御することでマスカスタマイゼーション(少量多品種生産)を目指す取組みが盛んです。
一方、センサは適切な位置に配置できない、コストの面で数多く配置できないなどの課題が存在します。
モデル低次元化(ROM)技術を活用すると3D CAEモデルから実機(設備)とリアルタイムに同期させたバーチャルセンサを実装することができ、アドバンストな情報収集が可能です。
得られたデータ(実測/仮想)で設備の状態を制御することで、安定した品質で生産できる環境を構築することが可能になります。
発表では製造現場が導入しやすいスタートアップのための具体的な方法をご紹介します。

プロフィール

2002年東京理科大学応用数学科卒業 2004年電気通信大学大学院修了 2004年 サイバネットシステム株式会社入社 主に有限要素法ソフトウェアのAnsys製品の販売サポート・コンサルティング業務に従事。 現在は、サイバネットシステムの技術スペシャリストとしてCAE/MBDのコンサルティング業務に従事。 日本機械学会会員

14:00-14:15
(15分)
A6ブロックに関するQ&Aセッション
B6ブロックに関するQ&Aセッション
14:15-14:30
(15分)
休憩
AトラックA7 BトラックB7
14:30-15:00
(30分)
機能設計CAE
A7-1 招待講演

モデルベースリサーチ(MBR)による車両と材料をつなぐ解析技術の紹介

西田 健二 氏

マツダ株式会社

技術研究所 先端材料研究部門

研究員

西田 健二

概要

お客様価値からバックキャストして革新的な材料技術を創出するためには、車両機能と材料特性をつなぐモデルの開発が重要となる。これまでに、車体剛性と振動減衰性能の向上と両立を題材に、モデル開発を行ってきたので、そのモデルの内容を紹介する。

プロフィール

2009年にマツダ株式会社入社し、3年間の車体設計業務を経て、同社の技術研究所にて、車体構造及び、材料の研究に従事している。

構造設計CAE
B7-1 招待講演

磁界CAEを用いたHondaスマートキーシステムの試作車レス開発

丹田 喜雄 氏

本田技研工業株式会社

四輪事業本部 ものづくりセンター 完成車開発統括部 車両開発二部

丹田 喜雄

概要

ほぼすべての四輪車に搭載されているHondaスマートキーシステムの開発を効率化するため、磁界CAEを活用し、試作車レスで短時間にLFアンテナの取り付け位置とスマートキー位置の検知性能を検証できる技術を開発した。
開発したCAE技術の概要とCAEの導入によって四輪車の開発がどのように変化したのかを紹介する。

プロフィール

15:00-15:30
(30分)
機能設計CAE
A7-2 企業講演

BeamSection最適化ツールを用いたBiW断面最適化ソリューション

住吉 雄一朗 氏

株式会社 BETA CAE Systems Japan

カスタマーサービス部 テクニカルサポート

スーパーバイザー

住吉 雄一朗

概要

弊社の取り扱うプリプロセッサANSAにはBeam Optimization Toolが搭載されています。
本ツールでは、詳細シェルモデルから断面最適化設定が行われたビームモデルの作成、最適化結果を反映したモデルの作成が可能です。
設計初期段階で最適化を行う際にはスピード感が求められますが、本ツールを用いて最適化でプロセスで必要となる作業の効率化、計算プロセスそのものの短縮化を実現できます。
本セッションではBiWでの検証結果を交えてこのBeam Optimization Toolを紹介いたします。

プロフィール

2009年北陸先端科学技術大学院大学にて修士課程を修了。精密部品メーカーやソフトウェア販売代理店でのCAE業務を経て、2015年株式会社トップ・シーエーイー(現BETA CAE Systems Japan)入社。技術部に所属し、エンジニアとして技術サポート業務やコンサルティング業務に従事。

構造設計CAE
B7-2 企業講演

3次元形状構造物の1次元圧縮によるAIの形状認識法について

西浦 光一 氏

インテグラル・テクノロジー株式会社

代表取締役

西浦 光一

概要

前回のフォーラムで報告した3次元AIを使い、認識確度の確認と向上について報告する。今回、数千を超えるサーフェスからなる樹脂構造物でテストした結果、1秒以内で構造物の特定が行われ精度96%の結果も得た。その為、形状認識の大幅な時間短縮と実用化が期待できる。

プロフィール

1953年生まれ、奈良県出身。1979年大阪府立大学大学院工学研究科機械工学専攻卒業。メーカーを経て2007年に顧客(製品開発者)ニーズのCAE用ソフトウエアを開発し販売するインテグラル・テクノロジー株式会社を設立し、現在に至る。

15:30-15:45
(15分)
A7ブロックに関するQ&Aセッション
B7ブロックに関するQ&Aセッション
15:45-16:00
(15分)
休憩
AトラックA8 BトラックB8
16:00-16:30
(30分)
構造・設計CAE
A8-1 招待講演

振動エネルギー伝達特性に基づくバイクフレームの低振動構造の初期設計

山崎 徹 氏

学校法人神奈川大学

工学部 機械工学科

教授

山崎 徹

概要

機械製品の低振動化を設計の早い段階で実現するためのフロントローディング技術が求められている。このためには、対象系の概要情報に基づき、振動エネルギー伝達特性を数式で考えることができる考え方が役に立つ。本発表では、この考え方をバイクフレーム構造の低振動化に適用し、低振動化を確認した事例を紹介する。

プロフィール

1998年神奈川大学着任,2000年教授
2007年株式会社先端技術開発研究所設立
2011年中央環境審議会大気・騒音振動部会自動車単体騒音専門委員2014年一般社団法人次世代音振基盤技術研究会設立
2017年自動車技術会将来の車外騒音検討委員会委員長
2020年自動車技術会振動騒音部門委員会委員長

モノづくりのための生産加工・設計CAE
B8-1 招待講演

鍛造加工における型寿命向上のための解析技術

藤川 真一郎 氏

日産自動車株式会社

パワートレイン技術企画部

シニアエキスパート

藤川 真一郎

概要

鍛造加工では、高強度材料に塑性変形を与えるためにさらに高強度となる材料で加工された金型の寿命を向上させることが大きな課題となっている。本講演では、鍛造金型の寿命に関するタイプ(破損型か摩耗型か)を同定するための信頼性工学を用いた寿命データの分析方法とCAEによる寿命向上策について紹介する。

プロフィール

1981年に日産自動車に入社以来一貫して鍛造加工技術を担当し現在に至る。鍛造CAEに関する研究で1993年に米国にて工学修士を、1997年に日本にて工学博士を取得。以降同社への3D鍛造解析コードの導入、適用を行った。2015年に本講演の内容で日本塑性加工学会論文賞を受賞した。現在、技術士(金属部門)、早稲田大学非常勤講師、日本塑性加工学会フェロー。

16:30-17:00
(30分)
構造・設計CAE
A8-2 企業講演

EV・HV開発のための振動系ソリューションとクラウド利用

 氏

アルテアエンジニアリング株式会社

技術本部
シニアテクニカルディレクタ

松本 秀一

概要

EVやハイブリッド車は内燃機関が無くなることにより振動・騒音が顕在化し、その対策がより重要になる。本講演では、フルビークルを使用した振動解析や、異音・低級音対策のための専用ツールなど、Altairの振動系ソリューションを紹介する。また、クラウドでのCAEソフトウェア利用を可能にするAltair Oneなど、新しい働き方に適した開発環境やサービスもあわせて紹介する。

プロフィール

東京農工大学機械システム工学科卒業後、自動車メーカーの車体開発部門でCAE業務を担当。2007年、アルテアエンジニアリング株式会社へ入社し、主に自動車メーカーへ向けた技術サポートやコンサルティング業務に従事。2017年より現職。プリポスト及び構造系ソルバー製品の技術部門を統括している。

モノづくりのための生産加工・設計CAE
B8-2 企業講演

CAEデータを管理するSDMシステムのご紹介

木之内 純枝 氏

株式会社JSOL

エンジニアリング事業本部

木之内 純枝

概要

CAEの活用が進むにつれ、解析実行数の増加と解析対象の多様化により、CAEデータ数は増える一方である。また、解析技術者数も増えており、技術者による設定等の差異をいかに減らすかという課題もある。本講演では、モデル作成ルール適用に便利なPRIMERとSDMシステムのSCALE.sdmを紹介する。

プロフィール

2005年に日本総合研究所(現JSOL)入社後、様々なCAEプロダクトの開発や技術サポートに携わり、現在はLS-DYNAによる自動車衝突・乗員安全評価の解析を中心とした技術サポートに従事。

17:00-17:15
(15分)
A8ブロックに関するQ&Aセッション
B8ブロックに関するQ&Aセッション
17:15-17:20
(5分)
CL クロージングリマークス
須田 義大

東京大学

東京大学モビリティ・イノベーション連携研究機構 (UTmobI) 機構長

生産技術研究所 次世代モビリティ研究センター 教授

須田 義大

プロフィール

1982年 東京大学工学部機械工学科卒業、東京大学大学院修士課程・博士課程修了(工学博士)。法政大学工学部機械工学科助教授、カナダクイーンズ大学客員助教授をへて、2000年東京大学生産技術研究所教授。2007年より同千葉実験所所長、2010年~2014年まで同次世代モビリティ研究センター長。車両制御工学、マルチボディ・ダイナミクス、ITS(高度道路交通システム)等を専門とし、自動車技術会等の理事・副会長を歴任、国際会議の議長、国土交通省の審議会委員など政府委員を務める。​