タイムテーブル[12/5]
※プログラムは予告なく変更となる場合がありますので、ご了承ください。
- 「自動車機能安全カンファレンス」プログラム委員長
- 一般財団法人日本自動車研究所
新モビリティ研究部 - 研究主幹 シニアエグゼクティブ
- 谷川 浩
- 慶應義塾大学大学院
- システムデザイン・マネジメント研究科
- 研究科委員長/教授
- 白坂 成功
セッション概要
K2 基調講演「生成AIなど最新技術により進む社会構造の変革と安全実現のために考慮すべきこと」
生成AIをはじめとする最新技術によって、社会構造の変革が急速に進みはじめている。しかしながら、最新技術で新しい性質を持ったシステムの安全は、これまでのシステムの安全と同じアプローチでは実現ができないところも多く、最新技術による社会構造の変化を捉えたうえで、安全の実現を考えることが必須である。本講演では、最新技術により進む社会構造の変革を捉えた上で、システムの安全を実現するために考慮すべきポイントについては事例を含めて紹介する。
東京大学大学院修士課程修了(航空宇宙工学)、慶應義塾大学大学院後期博士課程修了(システムエンジニアリング学)。大学院修士課程修了後、三菱電機にて15年間、宇宙開発に従事。HTV、準天頂衛星などの開発に参画。2010 年より慶應義塾大学大学院SDM研究科准教授。2017年より同教授。2023年10月〜同研究科 委員長に就任。大学では大規模複雑・高信頼性システム構築からイノベーション創出方法論にいたるまで、幅広い方法論構築の研究に取組む。内閣府宇宙政策委員会委員、経済産業省グリーンイノベーションプロジェクト部会WG3座長等、政府の各種委員を務める。
- デロイト トーマツ サイバー合同会社
- サイバーアドバイザリー
- シニアフェロー
- 上原 茂
セッション概要
S2 特別講演「CASEの実現には必然のSDV と サイバーセキュリティ」
これまでのクルマは”メカファースト”で開発・設計が進められてきた。
ソフトウェアは言わば、メカファーストの中にあって脇役であった。
これからはソフトウェアで実現したい事、どの様に実現するかなどソフトウェア設計構想を固めてから電動化設計、メカ設計へと順番が逆転する。“ソフトウェアファースト”である。
SDVはソフトウェアファーストの考え方で開発されるクルマであり、それを成す巨大な制御ソフトウェア群は当然、車載だけではなくクラウド上にも存在し、通信を介し協調制御が行われる。しかしPCのように突然青画になったり、リセットする事は許されない。
SDVによる嬉しさと、サイバーセキュリティも含めた様々な“危うさ”の両面を考察する。
トヨタ自動車で電子制御、通信システム、電子プラットフォーム開発・設計・評価に従事
2009~2012年 欧州トヨタ駐在 電子システム設計・評価 ダイレクター
2016~2021年 日本自動車工業会J-Auto-ISAC WG 主査
2019~2021年 内閣府SIP adus サイバーセキュリティ研究 リーダー
2021年2月 一般社団法人 J-Auto-ISAC設立 運営委員長
2022年1月~ デロイトトーマツサイバー シニアフェロー
- ナビゲーター
- 「自動車機能安全カンファレンス」プログラム委員
- 一般社団法人 人間中心社会共創機構 副理事長/
- 九州工業大学 客員教授
- 田丸 喜一郎
お昼休憩
- Turing株式会社
- 共同創業者/取締役/CHRO
- 青木 俊介
セッション概要
B1-1 招待講演「生成AIで実現する完全自動運転 ~世界モデルが切り拓く未来~」
100年に一度の変革期を迎えている自動車業界。生成AIと世界モデルの登場により、自動運転技術は飛躍的な進化を遂げつつある。本講演では、これまでの自動運転技術の変遷や、生成AI・世界モデルを用いた最新の技術動向、そして、それらを踏まえたチューリングの完全自動運転開発における戦略などについて詳しく解説する。
米・カーネギーメロン大学 計算機工学科で博士号取得。米国では自動運転システムの開発・研究に従事し、サイバー信号機の開発やゼネラルモーターズ社のウルトラクルーズの開発に携わる。2021年より国立情報学研究所 助教として着任し、青木研究室を主宰。名古屋大学 客員准教授・JSTさきがけ研究員を兼任。MITテクノロジーレビュージャパンより35歳未満のイノベーターIU35に選出。
fusion AI / DoTASK
- 株式会社 シナジー研究所
- 代表取締役社長
- 依田 智夫
セッション概要
B1-2 ソリューション講演「小さく始めて大きく育てる、生成AI活用へのタスク指向アプローチ fusion AI / DoTASK」
生成AIの業務適用は着実に進んでいるが、数多いAIサービスからの選択、エンジニアの育成、また、最適な投資計画の立案など、難しい課題も多い。現在の最適な選択は、小さく始めて大きく育てるアプローチである。
シナジー研究所では、オープンソースのタスクマネジメントシステム(REDMINE)と、ChatGPTをチャットボットで接続し、現場主体で段階的に成果を積み重ねることができる生成AI活用へのタスク指向アプローチを開発した。その考え方と支援サービスについて説明する。
プラント・エンジニアリング会社を退職後、株式会社シナジー研究所を設立。システム・エンジニアリング技術やプロジェクトマネジメントのコンサルティング、ならびにシステム・インテグレーション業務に従事。2019年より、タスク・プロジェクト・マネジメント・システムの導入支援事業(VisiWork)を始め、多数の支援実績を持つ。2024年、生成AI導入のためのタスク指向アプローチ(fusion AI / DoTASK)を開発した。
- 株式会社ThorDrive
- Planning & Control Team
- Team Leader
- 陳 ヒョンテ
セッション概要
B1-3 ソリューション講演「自動運転技術を用いた空港物流の自動化 ~今までの取り組みと課題」
様々な企業や大学が取り組んできた自動運転。世界各地でロボタクシーが少しずつ具現化してきている今、公道で積み上げてきた自動運転技術を基に空港物流といった産業界への展開を狙う自社の取り組みと直面している課題を紹介する。
名古屋大学大学院博士前期課程修了(工学)。自動運転車と手動運転車が混在する環境における隊列走行の研究に取組み、U.C.BerkeleyでVisiting Student Researcherとして隊列走行の実証実験を行った。2020年から韓国のThorDriveで自動運転の車両制御に従事。
- ナビゲーター
- 「自動車機能安全カンファレンス」プログラム委員
- 一般財団法人日本自動車研究所
新モビリティ研究部 - 客員研究員
- 宮崎 義弘
休憩
- 株式会社デンソー
- ソフト生産革新部 先端ソフト開発室
- 課長
- 桑島 洋
セッション概要
B2-1 招待講演「車載AI安全規格ISO/PAS 8800の策定と日本が果たした役割」
自動運転やCASEの拡大に伴い、車載電子システムの高度化が進む中、AI技術の利用が増加し不可欠である。AIによる機能は説明性や保証が難しく、安全関連システムへの適用には特に注意が必要のため、車載システムへのAI技術適用向けガイダンスとして、2021年9月にISO/PAS 8800(AI安全)の開発が始まった。日本では、AIの自動車適用における安全性開発はISO 26262(機能安全)及びISO 21448(意図した機能の安全性、SOTIF)との整合性が重要であるとし、機能安全分科会が新たなAI/ML小委員会を設けて対応した。本講演では、 ISO/PAS 8800標準化での自技会の取り組みを紹介する。
2008年大阪大学大学院工学研究科修士課程修了。マイクロソフトディベロップメント株式会社、スタンフォード大学訪問研究員を経て、デンソーでAI品質・安全の研究開発、プロセス構築、国際標準化に従事。2021年東京工業大学工学院博士後期課程単位取得満期退学。博士 (工学)。ISO/IEC JTC 1/SC 42, ISO/TC 22/SC 32/WG 14エキスパート、ISO/PAS 8800 (AI安全) 国際サブチームリーダー、自技会機能安全分科会TG9 Safe AI & Link 2 PAS8800小委主査、産総研AI品質マネジメント委員会委員、AI品質マネジメントイニシアティブ発足メンバー。
- 株式会社ニルソフトウェア
- 代表取締役
- 伊藤 昌夫
セッション概要
B2-2 ソリューション講演「自律走行車設計における倫理的配慮」
自律走行車においては、ドライバ不在のため、その設計において倫理的配慮が必要になる。最初に、近年多数発行されている関連規格・ガイドラインを整理・概観する。次に、いくつかの自律走行車の事故を考察する。こうすることで、各種文書と実際の事故との差として、いま安全性の議論から抜け落ちている要素、あるいは注意すべき要素を見つけることができると考えている。それら要素を紹介する。
自動車会社、航空宇宙関連会社を経て、ニルソフトウェアを設立。ツール開発やシステムの開発プロセスに関する研究やコンサルテーションを行っている。一貫して、システムの高度な信頼性・安全性に興味を持っている。最近は,アートとシステム制作の関連性に関心がある。
- 株式会社イマジナリー
- エンタープライズ事業
- 執行役員
- 森川 聡久
セッション概要
B2-3 ソリューション講演「AI法規対応に向けたAIシステムの品質や安全を保証する技術」
当社グループでは2017年以降、AIシステムの機能安全対応や説明性、自動運転レベル4システムを安全論証する技術を先行開発してきた。その後、各国にてAI原則の提唱、今年1月にAIシステムの機能安全規格の発行、今年5月に欧州AI法(EU AI Act)が成立した。これらに対し、当社グループが開発した技術が活用可能である。
本セッションでは、AI搭載の自律システム開発に対し、AI法規対応に向け既に応用している関連技術を紹介する。加えて、AIシステムの進化だけでなく、人間や社会全体が「共進化」する未来社会を見据えた、当社グループの研究事業の最新状況も紹介する。当社の安全論証の知見を、安全に社会実装する際の基盤技術として提供していきたい。
株式会社ヴィッツに入社後、デジタル情報家電や車載ソフトウェアの開発に従事。2006年より機能安全に従事し、2012年に世界初のISO 26262 ASILDプロセス認証取得を成功に導く。その後、10種以上の産業分野向けに機能安全や製品安全を支援。2019年にAIシステムの安全論証の具体的手法をまとめたSEAMSガイドラインを発表。2022年より人とAIが共進化する未来社会に貢献する技術をプロジェクトリーダーとして研究開発中(HMCES Project)。
2021年より子会社の株式会社イマジナリーも兼務。ISO/IEC JTC1/SC42 WG3委員。IoT住宅規格開発WGオブザーバー。ASDoQ運営委員。CEST幹事。
- ナビゲーター
- 「自動車機能安全カンファレンス」プログラム委員
- 日産自動車株式会社 電子アーキテクチャ開発部 電子信頼性評価グループ
- 大村 一世
休憩
- 独立行政法人情報処理推進機構
- デジタルアーキテクチャ・デザインセンター アーキテクチャ戦略企画部
- シニアエキスパート
- 菅沼 賢治
セッション概要
B3-1 招待講演「自動運転時代のモビリティガバナンスを考える」
自動運転時代のモビリティ社会では、自動車だけでなくデジタルインフラやクラウドサービスなどが連携するVUCAなシステムオブシステムズ(CPS/SoS)が形成される。多様な産官学連携が必要となると想定されるが、それぞれのステークホルダがどう連携し、全体最適なモビリティ社会を作っていくためにどのようなガバナンスが必要となるのか?
最近の国内外の動向を交えながら、自動車技術会「モビリティガバナンス社会実装検討委員会」での活動を紹介する。
デンソーにてパワトレECU設計、ソフトウェアプロセス標準化などに従事。自動車技術会では、電子電装部会長として、国内外標準化(機能安全・SoTIF、サイバーセキュリティ、ソフトウェア更新、SaFAD、など)を推進。また、JSAE新創生センターにて自動運転社会受容性をテーマに委員会を立ち上げ、2018年から「新たなモビリティ社会に向けたイノベーションガバナンス検討委員会」まで幹事として活動。現在、IPA/DADCにて、ウラノスエコシステム、セーフティを主としたCPS/SoSガバナンスなどを担当。
- 一般社団法人ディペンダビリティ技術推進協会
- 自動車応用部会
- 近美 克行
セッション概要
B3-2 ソリューション講演「IEC 62853の4観点(DEOSの4つのプロセスビュー)を活用した,車載ソフトウェア開発における現場課題分析と改善」
VUCAの時代と言われて久しいですが、みなさまの自動車ソフトウェア開発の現場においても例外ではなく激しい変化の波にさらされていると思います。不確実性から来る課題もつぎつぎ明らかになり、現場の悩みは尽きません。わたしたちディペンダビリティ技術推進協議会(DEOS)では、VUCA時代のシステム開発における総合信頼性(信頼性や安全性など、システムに要求される品質の総称)について継続して議論し、国際規格IEC62853(JIS C 62853)の発行を主導してきました。DEOS自動車応用部会では会員企業から様々なコンテキストを持つエンジニアが参加し研究活動を行っています。本セッションでは、ソフトウェア開発チームの総合信頼性を高める活動によって現場の悩みを整理・解決しながら、ソフトウェアの品質向上を目指す議論について、規格意図の理解共有が進まず、現場活動が迷子になったり、やったふりになる課題についての議論を中心に、ご紹介します。
主に組み込み分野での製品やソフトウェアの品質保証業務やテスト業務に従事。ここ数年はSEPG/PMOとしてシステムやソフトウェアの開発現場にて、プロセス、マネジメント、プロダクトの各側面から改善を推進している。ディペンダビリティ技術推進協会・自動車応用部会には2017年より参加。各社からの参加メンバーと共に、規格の知見を現場に生かすために日々議論を進めている。
- 株式会社DTSインサイト
- 事業本部 プロダクト事業部 営業部
- 部長
- 松田 尚樹
セッション概要
B3-3 ソリューション講演「車載ソフトウェア開発におけるトレーサビリティ管理の課題と構築手法」
SDV時代の車載開発においては機能安全やAutomotive SPICEに加え、サイバーセキュリティ対応やSBOM(ソフトウェア部品表)管理など開発成果物のトレーサビリティ管理は益々重要となっていきます。更にはビジネス要件やシステム要件の複雑化によるシステムアーキテクチャの大幅な見直しなど、トレーサビリティ情報を効率的に構築、利用することで高品質のソフトウェアを提供することが求められます。本講演ではトレーサビリティ管理における最新課題とツール活用による構築手法をご紹介します。
1999年に株式会社DTSインサイト(旧横河ディジタルコンピュータ株式会社)に入社し、インサーキットエミュレータ advice等の開発ツールの提案、販売に従事。
2014年以降は成果物のトレーサビリティ管理を中心に自動車関連企業へソフトウェア開発支援のためのツール/プロセス提案を行っている。
- ナビゲーター
- 「自動車機能安全カンファレンス」プログラム委員
- 株式会社 日立製作所 研究開発グループ 制御・ロボティクスイノベーションセンタ 自動運転研究部
- 兼 日立Astemo株式会社 技術開発統括本部 システムアーキテクチャ開発部 ダイレクター
- 金川 信康