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第2回 メディカルDX・ヘルステックフォーラム 2023 2023年7月29日(土)9:30~18:00

7月29日(土) 基調講演・特別講演
9:30-9:35
OP オープニングリマークス
石見 拓

メディカルDX・ヘルステックフォーラム実行委員会 委員長

一般社団法人PHR普及推進協議会 代表理事/
京都大学 大学院医学研究科 社会健康医学系専攻 予防医療学分野 教授

石見 拓

9:35-10:05
K1 基調講演 制度・政策 ヘルスケア

ヘルスケア産業政策の現状と今後の方向性

橋本 泰輔 氏

経済産業省

商務・サービスグループ ヘルスケア産業課

課長

橋本 泰輔

概要

経済産業省におけるヘルスケア産業政策の現状と今後の方向性を、健康経営、PHR(Personal Health Record)、ヘルスケアサービスの信頼性確保、ビジネスケアラー対応、ヘルスケアベンチャー支援、国際展開等の視点から議論する。

10:10-10:40
S1 特別講演 Chat GPT AI 働き方改革

先端技術が実現する「より良い医療のかたち」

大山 訓弘 氏

日本マイクロソフト株式会社

ヘルスケア統括本部

業務執行役員 統括本部長

大山 訓弘

概要

昨今の技術革新に伴い、ヘルスケアの領域においてもOpenAI/Chat GPTをはじめとした生成系AIや深層学習技術をはじめとするAI技術や、ロボティクスやセンサーといったIoT技術、そして、HoloLens等の複合現実技術への期待が高まっている。本セッションでは、世界規模でのクラウドベースでの先端技術の研究をご紹介するとともに、実際にヘルスケア領域でおこっているデジタルトランスフォーメンションの取組、AI利活用に関する国内外の事例を幅広く紹介する。また、多くのヘルスケアに関する機関が安心して先端技術を活用できるよう、クラウド事業者として考える「責任あるAI」の取組についても言及する。

プロフィール

マイクロソフトにてヘルスケア業界に対する事業活動についての責務を担う。AIや複合現実・クラウドテクノロジー等のマイクロソフトの製品サービス全般を医療現場や医療行政、製薬企業における経営改革、働き方改革に対する提案活動に従事。また医療情報に関連する学会・団体を通じた提言活動も行っている。2018年にマイクロソフト入社する前はSAPジャパンにおいて各種マネジメントを歴任し企業の経営改革支援に従事。
一般社団法人PHR普及推進協議会理事、医療AIプラットフォーム技術研究組合理事、一般社団法人日本ユーザビリティ医療情報化推進協議会監事、一般社団法人医療トレーサビリティ推進協議会監事。

10:40-10:50
K1/S1に関するQ&Aセッション
10:50-11:05
休憩
Aトラック Bトラック
11:05-11:30
A1-1 招待講演 PHR(personal health record)

情報利活用に関する政策・規制・事業の進展と、今後の課題について

落合 孝文 氏

渥美坂井法律事務所・外国法共同事業

シニアパートナー 弁護士

プロトタイプ政策研究所

所長

落合 孝文

概要

メディカルDX推進にはビジョン、規制・政策、システムのいずれをも伴った、大胆な変革が必要となる。規制改革推進会議では、本年6月の規制改革実施計画の閣議決定にあわせて、「医療等データの利活用法制等の整備について」との意見書をとりまとめている。この意見書にも影響を与えた日本総研のヘルスケアデジタル改革ラウンドテーブルでの議論も紹介する。次世代医療基盤法の先の通常国会での改正、国家戦略特区でのスーパーシティ・デジタル田園健康特区の進展、PHRに関する取り組みの進捗などの関連する事業・政策の動向も踏まえつつ、メディカルDXの基礎となる情報利活用の課題と今後の進展を議論したい。

プロフィール

慶應大学理工学部数理科学科卒業。同理工学研究科在学中に旧司法試験合格。森・濱田松本法律事務所で約9年東京、北京オフィスで勤務し現事務所に参画後は、医療、金融、MaaS、通信・放送ITなどの業界におけるアドバイスを提供している。内閣府規制改革推進会議専門委員、同国家戦略特区WG座長代理、厚生労働省他健診等情報利活用WG民間利活用作業班委員、厚生労働省医薬品の販売制度に関する検討会委員、総務省・経済産業省情報信託機能の認定スキームの在り方に関する検討会委員、一般社団法人日本医療ベンチャー協会理事

B1-1 招待講演 シンギュラリティ 医療機器開発研究

HALによる人の神経可塑性への挑戦ー機器と人との融合

中島 孝 氏

独立行政法人国立病院機構新潟病院

脳神経内科

院長

中島 孝

概要

約100年前、Ramón y Cajalは、中枢神経損傷による病変の神経再生は不可能とするセントラルドグマを確立した。一方で脳には直接/間接的に機器を接続でき、人はnatural born cyborgとして、道具や機器を使うと共に神経発達し世界に適応している。神経再生は、細胞や物質レベルでの再生医療技術だけでは達成できない。人は遺伝的に多様だが環境依存的で且つ個体として発達し、主体的な世界とのかかわりの中で学習し、神経再生する存在である。これが成功への方法であることがHybrid Assistive Limb(HAL)による医療機器開発研究(医師主導治験)の成果として示された。この技術は、人間改良とSingularityを目指す、Transhumanism/Posthumanism技術と重なるが、構成される意味/世界は全く異なることを医学モデルにより解説する。

プロフィール

1983年新潟大学医学部医学科卒業、1991年同大学院(脳研究所)医博。1987-1989年米国NIH Fogarty fellow、2001年〜PMDA専門委員,2004年〜2017年国立病院機構新潟病院副院長、2017年〜同 病院長。2023年~同 神経リハビリテーション研究室長併任。日本神経学会(専門医、指導医)、日本認知症学会(専門医、指導医)、日本遺伝カウンセリング学会(臨床遺伝専門医)、日本内科学会(認定医・指導医)、日本在宅医療連合学会(特任理事)、ヘルスデータサイエンティスト協会(理事)

11:35-11:55
A1-2 企業講演

生成系AIやクラウドの活用による医療DX

瀧澤 与一 氏

アマゾンウェブサービスジャパン合同会社

パブリックセクター技術統括本部

技術本部長

瀧澤 与一

概要

クラウドは、世界のヘルスケアおよびライフサイエンス業界にとって信頼できるテクノロジーとなってきています。AWSは、イノベーションのパートナーであり、比類のない信頼性、セキュリティ、データプライバシーを提供しています。本セッションでは、クラウドの活用による医療DXの例と、昨今のトレンドである、生成系AIの医療分野で活用について解説します。

プロフィール

2014年に、AWS Japanに入社。2015年より、エンタープライズSAチームの本部長。2019年より、スペシャリストSAチームの本部長として、大規模なマイグレーションやモダナイゼーションによる、企業の変革をサポート。2021年からは、日本の政府機関やヘルスケアを含む公共のお客様を中心としたイノベーションをサポート。総務省/経済産業省クラウドサービスの安全性評価に関する検討会管理基準WGの専門委員として従事し、政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)の管理基準策定に関わる。

B1-2 企業講演 紹介患者増 業務効率化 病院DX

予約センター業務負荷軽減と患者満足度向上を支援する

~やくばと病院予約/薬局予約とは~

後藤 直樹 氏

株式会社やくばと

代表取締役

後藤 直樹

概要

2025年を転換点に、日本の医療は「外来患者数の減少」と「生産年齢人口の急減=医療福祉人材の採用困難」の時代に突入します。生産性の向上と、病院経営における選ばれるための「差別化」の重要性が高まる中、病院DXへの注目が高まっています。
本セッションでは、急性期病院における初診予約のデジタル化と処方箋送信による薬局予約によって、予約センター業務負荷軽減と病院の患者満足度向上を実現する「やくばと病院予約/薬局予約」について、事例を交えてご紹介します。

プロフィール

2013年4月、独立系経営コンサルティングファームCDIに入社後、IT・ライフサイエンス領域を中心に、新規事業立案・中期経営計画策定等に従事する。2017年8月にメドピア株式会社に入社。2019年6月に、メドピア初となる薬局向け新規事業「kakari」の立ち上げ。2022年7月には、医療機関起点の薬局予約サービス「やくばと」をリリース。アルフレッサ株式会社とのパートナシップで、病院DXの取り組みを加速している。

11:55-12:05
A1ブロックに関するQ&Aセッション
B1ブロックに関するQ&Aセッション
12:05-13:00
休憩
13:00-13:30
K2 基調講演 医療DX(Digital Transformation)の全体像

医療デジタルトランスフォーメイションの本質

山本 隆一 氏

一般財団法人医療情報システム開発センター

理事長

山本 隆一

概要

医療DXが急速に進行しようとしている。本来デジタルトランスフォーメーションとはデジタル社会の推進によって社会が劇的に変化することを言うが、具体的に検討されている政策等がどのような劇的な変化につながるのか必ずしも明らかではない。DXによる変化には、変化そのものを目的としてデジタル化を進めた結果、目論見通りの意図された変化もあれば、想定外の変化も起りうる。一方で我が国の医療は人的リソースの面でも経済面でもかなりぎりぎりのバランスで高いアウトカムを維持しており、DXの劇的な変化がこのバランスを過度に壊すわけにもいかない。そのような観点から医療DXを俯瞰し議論を試みる。

プロフィール

1952年大阪市生まれ。大阪医科大学卒、大阪医科大学病院医療情報部助教授、東京大学大学院情報学環准教授、東京大学医学系研究科医療経営政策学講座特任准教授を経て、2016年4月より現職。自治医科大学客員教授を兼務。専門分野は医療情報学。著書には「医療の個人情報保護とセキュリティ」、「医療情報の利活用と個人情報保護」、「Epidemiologic Research on Real-World Medical Data in Japan」など。政府系会議の座長、委員は多数。

13:35-14:05
S2 特別講演

「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」から紐解くサイバーセキュリティ対策とは

五十嵐 達也 氏

サイバーリーズン合同会社

セールスエンジニアリング本部 パートナーSE部

シニアセールスエンジニア

五十嵐 達也

概要

ランサムウェアによる医療機関へのサイバー攻撃が年々増加している。診療業務の停止に至る事例も多く、システム再構築や診療停止に伴う診療報酬減で病院経営に大きなダメージを与え、医療機関への信頼低下をも引き起こしている。
病院間連携、支払基金、他病院から紹介される患者の医療データ等、多くのシステム・データ連携とDXが進む医療現場では、外部接続が必須となり、今までのネットワーク分離を中心としたセキュリティ対策だけでは不十分な状況が発生している。
本セミナーでは医療情報システムに対するセキュリティ対策として、厚生労働省が定める「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」にも明記されているEDRを中心に、医療情報システムをどのようにサイバー攻撃から守るか?を解説する。

プロフィール

約30年間、国内システムインテグレータで、OS・ミドルウエア開発及び、ネットワーク製品の技術主幹を担当しながら、キャリア・エンタープライズのネットワーク基盤の提案・設計・構築に従事。その後、セキュリティベンダー数社をへて、サイバーリーズン合同会社に入社し、自社パートナー企業を技術支援するセールスエンジニアとして、官庁・自治体・医療分野を中心にエンドポイントセキュリティやサイバーセキュリティ対策強化の提案・支援に従事している。

14:05-14:15
K2/S2に関するQ&Aセッション
14:15-14:30
休憩
14:30-14:55
A2-1 招待講演 医療DXの実践例 働き方改革

医療DX推進の必然を問う

神野 正博 氏

社会医療法人財団董仙会恵寿総合病院

本部

理事長

神野 正博

概要

人口減と高齢社会の到来と生産年齢人口の減少は、人手を多く必要とする医療や介護分野における事業の持続可能性に大きな影を落とす。しかも、医療・介護分野の人員配置は、働き方改革への対応とゆとりの醸成のため、多くの施設で法定必要性に比べて加配していることが多い。しかし、人手不足の中、ぎりぎりの人員配置で、質が高く、かつゆとりのあるサービスを求めねばならいことは必然だ。
こうした課題への第一の解決策は、一人当たりの生産性向上だ。そのためには、業務の仕組みを変えるDX推進しかないと確信する。DXのためのRedesign, Reduction, Reskillingの必要性と恵寿総合病院における実践例を紹介する。

プロフィール

1980年 日本医科大学卒,1986年 金沢大学大学院医学専攻科卒(医学博士)。金沢大学第2外科助手を経て、1992年 恵寿総合病院外科科長、1993年 同病院長(2008年退任)、1995年 特定医療法人財団董仙会(2008年11月より社会療法人財団に改称、2014年創立80周年)理事長、2011年 社会福祉法人徳充会理事長併任。専門は消化器外科。全日本病院協会副会長、日本病院会常任理事、日本社会医療法人協議会副会長、石川県病院協会副会長、サービス産業生産性協議会(SPRING)幹事、七尾商工会議所副会頭ほか。現在、厚生労働省において社会保障審議会医療部会委員を務める。

B2-1 招待講演 音声対話AI(人工知能) AI(人工知能)検査 認知機能検査

音声対話AIエージェント の 認知症予防応用

- 検査の自動化 -

瀧 和男 氏

国立大学法人 神戸大学

大学院保健学研究科

客員教授

瀧 和男

概要

音声対話AIエージェントを用いた認知機能検査システムを構築したので紹介する。
臨床心理士の行う規格に沿った検査群をAIで置き換えるもので、他所に無い取り組みである。初期の認知機能低下の検出に重点を置く。
CGキャラクターが被検者と音声で会話し、4種約45分の検査と採点を全自動で行う。被検者はリモート会議システムを介して利用する。検査コストの低減と、時間・場所の自由度向上を目指している。
検査は対話シナリオとして実現されており、解釈実行系はルールベースAIである。音声対話ならではの課題、自然言語処理の課題の対策により、人手検査との採点誤差を平均1点未満(16~30点満点)まで削減した。年末の実運用を予定する。

プロフィール

神戸大学大学院(システム工学専攻)修了、工学博士。(株)日立製作所を経て第五世代コンピュータ国家プロジェクトで並列推論マシンの研究開発に従事。1992年より神戸大学工学部准教授、95年~2005年同教授。2002年~12年半導体設計ベンチャー、エイ・アイ・エル(株)社長、2012年~16年神戸大学特命教授、2016年~客員教授。現在は音声対話AIエージェントの研究開発と高齢者問題向け応用に従事。

15:00-15:20
A2-2 企業講演 オンライン資格確認 電子処方箋

ウィーメックスのオンライン資格確認・電子処方箋の取り組み

瓜田 耕一 氏

ウィーメックス株式会社

ヘルスケアIT事業部 プロダクトマネジメント部 医科プロダクト課

主任

瓜田 耕一

概要

2021年10月に本格稼働したオンライン資格確認。ウィーメックスでは、医療現場のスペースや操作習得に関する課題解決のため、独自のAll-in-one方式(オンライン資格確認 専用端末不要)を開発し、2023年4月時点で30,000件を超えるユーザーに導入してきた。本セッションでは、オンライン資格確認の仕組みと導入に向けた取り組みを紹介する。また、オンライン資格確認をはじめとした医療DXの導入における推進実績を踏まえ、電子処方箋の取り組みと導入状況についても併せて紹介する。

プロフィール

1995年松下寿電子工業(株)入社。2013年7月パナソニックヘルスケア(株)マーケティング本部メディコム営業統括 グループ西日本営業グループ近畿営業所に異動し、関西地区の代理店営業を担当。2020年6月PHC(株)メディコム事業部マーケティング部マーケティング戦略室に異動し、オンライン資格確認プロジェクトに参画。All-in-one方式のオンライン資格確認の導入を推進するため、営業部門や代理店へ説明会を実施。現場にも同行し、課題のフィードバックを開発部門と共有し、導入資材の改善を行ってきた。この経験を活かし、電子処方箋のプロジェクトにも参画し、導入を推進している。

B2-2 企業講演

ヘルスケア政策からみたPHRの役割とデータ流通

鈴木 紀秀 氏

監査法人トーマツ

リスクアドバイザリー事業本部 ヘルスケア

シニアマネジャー

鈴木 紀秀

概要

COVID19のパンデミックにより、ヘルスケアICTのシステムの役割が大きく変化している。具体にはリモートでのコミュニケーションがより重視され、結果、個人がヘルスケアサービスにアクセスするためのヘルスケアポータルとしてのPHRの重要性が拡大している。
本セッションでは、医療DXの動向を踏まえ、PHRの役割と今後のデータ流通について触れる

プロフィール

千葉大学大学院教育学研究科(健康教育学)修了後。医療法人鉄蕉会亀田総合病院、看護教育機関、NTTグループ等を経て現職。デジタルヘルス・ヘルスプロモーションを専門とする。
ヘルスケア領域の国・地方自治体・民間企業向けに政策調査・各種実施に係る助言(ICT導入、PMO)、ビジネスコンサルティング(市場調査、新規事業企画)等の幅広いサービスを提供している。近年はPHR・EHR・次世代医療基盤法等政府ヘルスケアDX関連業務に注力。
認定実践健康教育士・認定医療福祉情報連携コーディネーター
e-mail:norihide.suzuki@tohmatsu.co.jp

15:20-15:30
A2ブロックに関するQ&Aセッション
B2ブロックに関するQ&Aセッション
15:30-15:45
休憩
15:45-16:10
A3-1 招待講演 デジタル田園健康特区 健康医療データの連携 Wellbeing

エンゲージメント・コミュニティーの創生から考える「理想の働きVA(場)」

~「活躍するVA(場)」の形成に大学が関わる役割~

牧 尉太 氏

学校法人岡山大学病院

産科・婦人科

講師・病棟医長

吉備中央町デジタル田園都市構想推進協議会

アーキテクト(医療・福祉・統括アーキテクト補佐)

牧 尉太

概要

近年のデジタル技術の登場は、業務効率性やWellbeingの向上が期待される一方で、未曾有の危機・脅威に対するレジリエンスが求められる。この社会情勢の中、不易流行を掲げ、地域全体のWellbeing向上につなげる先端事例として、デジタル技術を用いたコミュニティ形成を中心に据え、岡山県吉備中央町・デジタル田園健康特区のアーキテクチャとしている。本イベントでは、この取り組みを例に、医療分野の最新動向を踏まえ、地域の人材・資源の効率的な活用、データやデジタル技術を活用し誰一人とり残されない仕組み作りを紹介する。社会保障・健康延伸の持続可能性の確保、SDGsの地域レベルでの達成に触れ、「誰もがなりたい自分になれるVA(場)」を提案し、私たちの活動を他の産業領域や国内外の地域に情報発信したい。

プロフィール

1982年生まれ。2011年金沢医科大学医学部卒業、2020年医学博士、岡山大学発ベンチャーそなえ株式会社を創業。岡山大学デジタル田園健康プロジェクトのプロジェクトマネージャー・吉備中央町デジタル田園都市構想推進協議会アーキテクトを拝命。産婦人科医として日々の診療・手術に病棟医長として従事しながら、ICTを活用したPHR・EHRシステムの構築に注力し、医療人材育成の教育商材や地域課題解決のためのアプリを開発する。特定臨床研究2件を指揮し、数多くの事業を指揮している。研究から生み出されたアプリが評価され、2021年岡山イノベーションコンテストビジネス部門・グランプリのW受賞(そなえ社)。

B3-1 招待講演 医療機関におけるサイバーセキュリティ対策

医療サイバーセキュリティの医療DXとしての導入と医療CISO職創設の本質とは

鳥飼 幸太 氏

群馬大学医学部附属病院

システム統合センター

准教授・副センター長

鳥飼 幸太

概要

国際情勢の緊迫化等を背景とし、医療機関を標的としたサイバー攻撃が急激に増加している。守秘義務を旨とする医療機関にとって大規模かつ組織的なサイバー犯罪は廃業に直結する被害をもたらすため、強固なセキュリティ対策は喫緊の課題である。郡大病院は2011年より情報・エネルギーに関する特命病院長補佐を設置し、IT-BCPを含むセキュリティの向上を継続してきた。本セッションでは、FTTDセグメンテーション、多層防御、ランサムウェア対策を備え、可用性に優れた病院情報システムの継続的改善スキームにつき解説する。併せて、経営層が医療CISO職権を創設することの本質的重要性について論じる。

プロフィール

1979年福岡県生まれ。2006年九州大学大学院工学府エネルギー量子工学専攻博士課程修了。博士(工学)。放射線医学総合研究所、群馬大学重粒子線医学研究センターを経て現職。東日本大震災下での診療継続実績より2011-16年特命病院長補佐(通信・エネルギー)にて医療CISO職務を担当。教科書「医療情報第7版」(篠原出版新社)にて電子カルテの項を担当。受賞歴に、平成20年度全国発明表彰21世紀発明賞(皇室表彰)、2012年日本自動認識システム大賞(RFIDを用いた調剤ステータスの自動可視化)など。

16:15-16:30
A3-2 企業講演 PHR(personal health record)

サワイグループが目指す、PHRで切り拓く新しい健康社会

健康維持・未病・予防・治療におけるPHRの活用、さらに生涯PHRの実現に向けて

竹田 幸司 氏

沢井製薬株式会社

システム部

理事・システム部長

竹田 幸司

概要

「治療薬+情備薬で医療に貢献」というスローガンのもと、健康情報の提供やPHRデータの利活用を推進するために、2021年10月に健康PHR管理アプリ「SaluDi」をリリース。様々な協業企業との戦略的連携により患者さん・医療従事者などのステークホルダーを繋ぐ役割を担うことを目指す。さらに、兵庫県養父市様のデジタル田園都市構想におけるPHRアプリとして採用、長崎県地域医療連携ネットワーク「あじさいネット」のオフィシャルPHRアプリとして採用、頭痛管理機能の提供など活用範囲の拡大・機能拡張・UI/UX改善を継続的に実施。今後は、生涯PHR管理として「SaluDi」の予防疾患領域の拡充を図っていく。

プロフィール

2014年 沢井製薬システム部に入社、2021年 サワイグループホールディングス、グループIT部の設立。30年以上にわたり製薬企業のシステム部門に所属。IT環境のクラウド化・ゼロトラストネットワーク化・情報セキュリティ対策の強化・グローバル化対応などを推進。2023年1月に策定・公表したSawai DX構想のもとで、社内業務の効率化・生鮮性向上を目指す業務改革型DXおよび健康管理PHRアプリ「SaluDi」の提供を皮切りにデジタルヘルスなどITを活用した新規事業創造型DXにも挑戦中。

B3-2 企業講演

NDRによる内部ネットワークに潜む脅威の検知からインシデント対応について

山田 耕治 氏

パロアルトネットワークス株式会社

技術本部

システムズエンジニア

山田 耕治

概要

近年相次いでサイバー攻撃による重大インシデントが医療機関においても多発している。
オンライン資格確認の導入が原則義務化されるなど、医療業界においてITを安全に利用するためには正しい現状認識と適切なリスク対策が必要となる。
本セッションでは、弊社が提供するネットワークデータからAIによる機械学習を用いて解析を行い自動的に脅威の検出を行う、CortexXDRのNDR (Network Detection and Response )について、マルウェア感染のシナリオをもとに解説する。

プロフィール

約20年間、国内システムインテグレータにて様々な業種のお客様のアカウントSEとして、大規模インフラの提案・設計・構築などに従事。2017年から外資系のネットワーク機器メーカーでのプリセールス・エンジニアを経て、2021年にパロアルトネットワークスに入社。西日本の主に公共系、社会インフラ系のお客様を担当するプリセールス・エンジニアとして、医療機関向けのセミナーなどのイベント活動にも従事。

16:35-16:50
A3-3 企業講演

ヘルスケアパスポートの活用事例のご紹介

濵 栄一 氏

TIS株式会社

DXビジネスユニット ヘルスケアサービスユニット ヘルスケアプラットフォームサービス部

エキスパート

濵 栄一

概要

ヘルスケアパスポートは、医療機関同士と生活者の双方向による健康・医療情報の共有、生活者からの情報提供の同意や利用停止の申請などを電子的に処理できるクラウドサービスです。導入、運用コストの大幅削減や小規模な医療圏でのスモールスタート、オープンプラットフォームによるサービス拡張性が特徴で、情報セキュリティに強みを持つTIS株式会社とSHACHI で先進的な地域医療連携を展開した千葉大学病院との協業で開発し、運用しています。本セッションではヘルスケアパスポートを活用した地域医療連携への取り組みや、地域包括ケアシステム実現に向けた各医療施設(中核病院、クリニック、検査機関、調剤薬局等)の連携における進捗と今後の展開、具体的なサービス内容やご活用方法についてご紹介いたします。

プロフィール

ヘルスケアプラットフォームサービス部、地域医療連携の推進担当として、PHRクラウドサービス(ヘルスケアパスポート)の複数地域での導入、市民普及等の施策をリード。

B3-3 企業講演 FDA 薬機法 サイバーセキュリティ

医療機器のサイバーセキュリティ規制への対策としてのソフトウェア開発におけるセキュリティテスト

松岡 正人 氏

日本シノプシス合同会社

ソフトウェア・インテグリティ・グループ

シニア・テクニカル・マーケティング・マネージャ

松岡 正人

概要

薬機法により、IMDRFによる医療機器のサイバーセキュリティガイダンスの本格運用が開始されますが、言い換えるならば、医療機器のソフトウェアがセキュアで安全であることを証明するやり方について、どのようにテストや検証を行うのかが明確になるということです。しかし、セキュリティ・テストは種類や検証すべき項目が多いため、効率と品質を両立させるためには、開発初期におけるリスク分析とテストの自動化が必須です。本セッションでは、これらの課題を整理するためのヒントを提供し、医療機器開発の新しいチャレンジを支援します。

プロフィール

新潟県立長岡工業高校電気科卒。組込み含む元ソフトウェア開発者でサイクリスト。日本ラショナルソフトウェア、日本マイクロソフト、カスペルスキーを経て2019年7月より現職。主に制御システムや組込みソフトウェア開発を経験したのち外資系で組込み開発やサイバーセキュリティビジネスに携わる。JNSA IoTセキュリティWGリーダー/ASTER(ソフトウェアテスト技術振興協会)理事/経済産業省 サイバー・フィジカル・セキュリティ確保に向けたソフトウェア管理手法等検討タスクフォース メンバー/セキュリティ・キャンプ全国大会講師(2019年〜)を務める。

16:50-17:05
A3ブロックに関するQ&Aセッション
B3ブロックに関するQ&Aセッション
17:05-17:20
休憩
17:20-18:00
P1 パネルディスカッション

医療DX推進における現状と課題、そして未来像

パネリスト
山本 隆一 氏

一般財団法人医療情報システム開発センター

理事長

山本 隆一

プロフィール

牧 尉太 氏

岡山大学病院

産科・婦人科 講師・病棟医長

吉備中央町デジタル田園都市構想推進協議会

アーキテクト(医療・福祉・統括アーキテクト補佐)

牧 尉太

プロフィール

鳥飼 幸太 氏

群馬大学医学部附属病院

システム統合センター

准教授・副センター長

鳥飼 幸太

プロフィール

モデレーター
石見 拓

メディカルDX・ヘルステックフォーラム実行委員会 委員長

一般社団法人PHR普及推進協議会 代表理事/

京都大学 大学院医学研究科 社会健康医学系専攻 予防医療学分野 教授

石見 拓

プロフィール

上田 悠理

メディカルDX・ヘルステックフォーラム実行委員会

一般社団法人ITヘルスケア学会 理事

Healthtech/SUM統括ディレクター(メドピア・日経新聞共催)

上田 悠理

プロフィール

形成外科、在宅訪問診療医。医療法人向生會理事長として褥瘡管理を中心に高齢者ケアに携わる。
臨床の傍ら、ビジネスと医療をつなぐ翻訳家、ヘルステックプロモーターとして活動。2017年よりヘルステック領域のグローバルカンファレンスHealthtech/SUM(メドピア・日本経済新聞主催)に統括ディレクターとして参画し、ヘルスケア領域のイノベーションのハブとなっている。
また、自身が代表を務めるスタートアップでは、医師の専門性をビジネスに活用するためのプラットフォーム「Medivisor」を提供。企業の新規事業開発支援や学術機関との共同研究の推進、国内外のベンチャー支援など、ヘルスケア事業の縁の下の力持ちを目指して事業開発をしている。
早稲田大学法学部卒、岡山大学医学部卒

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