Googleカレンダーに追加する

インダストリアルデジタルツインサミット 2024 2024年8月2日(金)9:30~18:00

8月2日(金) 講演プログラム
9:30-9:35
OP オープニングリマークス

開会のご挨拶

西脇 眞二

「インダストリアルデジタルツインサミット」プログラム委員長

京都大学

デザインスクール 工学研究科 機械理工学専攻

教授

西脇 眞二

プロフィール

1986年京都大学精密工学科卒業、1988年京都大学大学院工学研究科精密工学専攻修士課程修了、(株)豊田中央研究所入社。1998年ミシガン大学工学部機械応用力学学科博士課程修了。Ph.D.取得。2002年(株)豊田中央研究所退社、京都大学工学研究科 助教授、2007年同准教授、2009年同教授、現在に至る。

9:35-10:20
K-1 基調講演

「モビリティDX戦略」を通じた我が国の競争力強化に向けて

秋元 裕太 氏

経済産業省

製造産業局自動車課モビリティDX室

課長補佐(総括)

秋元 裕太

概要

自動車を取り巻くデジタル技術の進展に伴い、自動車産業のバリューチェーンや産業構造に大きな変化がもたらされ、自動車を巡る競争は、グローバルなゲームチェンジが起こりつつある。こうしたソフトウェア・ディファインド・ビークル(SDV)を始めとする自動車分野のDXを巡る国際競争を勝ち抜く観点から、官民での検討を進め、今般、2030~2035年に向けた我が国の勝ち筋として、「モビリティDX戦略」を策定。今回は本戦略の概要について御説明するとともに、特にSDV領域において重要となる、設計・開発・検証プロセスの効率化・高度化に向けたデジタルツイン環境の活用に関する今後の取組を解説する。

プロフィール

2018年経済産業省に入省。資源エネルギー庁新エネルギー課でエネルギー供給強靭化法の法律改正(FIP制度の導入等)、経済産業政策局産業人材課で税制改正(賃上げ促進税制)等を担当し、2022年7月より現職。ソフトウェア・ディファインド・ビークル(SDV)、自動運転・MaaS、データ利活用等の「モビリティDX」の各施策の立案・推進を担い、2024年5月には「モビリティDX戦略」を取りまとめ。

10:20-10:50
K-2 特別講演

Digital Twins in a PLM context

久保 謙治 氏

シーメンス株式会社

技術営業本部 Simulation&Test Mechanical

マネージャー

久保 謙治

概要

シーメンスが掲げる、Digital Threadを通じたDXの実現に向け、その重要な位置を占めるDigital Twinについて、海外事例を交えながら最新情報をお届けします。

プロフィール

メーカー、外資CAEベンダーを経て、2014年よりシーメンスにて勤務
シーメンスでは、CFDグループでの技術営業、マネージャーを経て
現在、Mechanicalグループのマネージャーを担当。
20年以上のCAE業界経験と知見を活かした、
Digital Threadの推進に従事している。

10:50-11:00
Kブロックに関するQ&Aセッション
11:00-11:10
休憩
11:10-11:35
A-1 招待講演 航空機エンジン 故障予測 ライフサイクル

民間航空機エンジンのトレンドモニタリング

鹿庭 政人 氏

株式会社IHI

航空・宇宙・防衛事業領域 民間エンジン事業部 ライフサイクルグループ

主任調査役

鹿庭 政人

概要

民間航空機エンジンにおいて、国内外のお客さまとエンジン整備契約を結ぶ際、昨今“エンジン トレンド モニタリング”を実施することが最低限の技術サービスとなっている。
現在、IHI社内共通プラットフォーム ”ILIPS web”を使用し、機体の“空地データリンクシステム(ACARS)”からリアルタイムで送られてくるエンジン性能データを元に、エンジン故障診断・故障予測を実施することで、エアラインの運航整備部門へのアドバイス、最適なエンジン取卸時期の提案、さらにはエンジン整備のためのショップ搬入時の最適整備仕様作成サポート等を実施中で、それらの内容を紹介する。

プロフィール

1985年にIHI入社以来、民間航空機エンジンの開発設計・整備に携わってきた。現在は民間エンジン事業部・技術部のライフサイクルグループに属し、アフターマーケットの顧客サポートを手がけている。エンジン整備部門に所属していた2009年に国内のエアライン向けのエンジントレンドモニタリングサービスを立ち上げ、その後海外のエアラインへも展開している。

11:35-12:00
A-2 ソリューション講演

航空機エンジンのデジタルツインと部品寿命の最適化ソリューション

安藤 泉 氏

IFSジャパン

Presales

航空宇宙 & 防衛シニアコンサルタント

安藤 泉

概要

ロールスロイス社(R&R)はデジタルツインを活用し航空会社とエンジンデータを共有しライフリミテッドパーツ(LLP)の寿命を最適化している。
LLP寿命はマニュアルにてパーツナンバー(PN)に対し一意に設定されるが、本来はエンジン使用特性に基づきシリアルナンバー(SN)毎の算出が信頼性・経済性・サステナビリティ上妥当と考えられる。
R&R DACS(Digital Analytics Complex System)では、R&Rが運航中のエンジンデータをSN毎にモニターし、部品性能を最大限活用する寿命を計算している。DACSプログラムの価値を航空会社に提供するIFSソリューションと共に紹介する。

プロフィール

IFSジャパンにてPresales Teamに所属し、航空宇宙 & 防衛(Aerospace & Defense)を担当している。特にフリートマネジメント、メンテナンス/リペアー/オーバーホール(MRO)、サプライチェーンマネジメント(SCM)、調達、会計に精通し、航空会社/MRO/防衛産業のお客様への貢献に努めている。
IFSジャパン入社前には、日本航空(JAL)のEngineering & Maintenance部門に32年間所属し、航空機/部品整備の生産/委託/受託管理、SCM/調達/会計、SAP ERP IT導入プロジェクトに豊富な経験を有する(B747-400 一等航空整備士)。

12:00-12:10
Aブロックに関するQ&Aセッション
12:10-12:20
休憩
12:20-12:45
B-1 招待講演

オリンパスにおけるデジタル変革の取り組み

~グローバルメドテックカンパニーを目指して~

徳永 幸二 氏

オリンパス株式会社

Digital Mfg. Global, Operational Excellence

Vice President

徳永 幸二

概要

弊社は、内視鏡をはじめとした高品質で革新的な医療機器を世界中の医療現場に届けることで、世界の人々の健康や QOL 向上に貢献している。多様化する医療ニーズに応え、付加価値の高い製品を作り続けるため、開発・製造現場における IT 基盤の強化に加え、IoT、AI、AR 技術を駆使した現場のデジタル化で仮想工場(現場のデジタルツイン)を構築し“予兆を捉えて問題を未然に防ぐスマートファクトリー”の実現を目指している。その取り組みをご紹介する。

プロフィール

徳永幸二は、航空エンジン業界で30年の経験があり、超音速輸送機用ジェットエンジンの研究開発に7年、 航空機用ジェットエンジン整備事業における部品の修理技術の開発および事業化に13年、米国で合弁会社の設立米国連邦航空局(FAA)認定修理工場を立ち上げの経験がある。IoT、AI、AR等のデジタルテクノロジーを活用して品質と生産性の両方を向上させるデジタル変革リードの6年間の経験があります。現在は、オリンパスでDigital Mfg.のVPとして3年間デジタル変革をリードしている。

12:45-13:10
B-2 ソリューション講演

エッジコンピューティング最新事例から見る製造現場のデータ利活用 課題解決のポイント

香月 千成子 氏

日本ストラタステクノロジー株式会社

事業開発部

部長

香月 千成子

概要

製造業で取り組みが進むデジタルトランスフォーメーション。その実現の鍵は、現場の大量のデータを収集し、リアルタイムに分析・活用だ。本講演では、製造現場の可視化、分析、予測、制御、自動化の取り組みから見える共通課題をどのように解決したのか、また、止まらない・ゼロタッチエッジコンピューティングが実現する業務の効率化と変革について、最新の導入事例をもとにご紹介する。また、工場DXの基幹システムに多く採用される「無停止型サーバー」の新製品もご紹介する。

プロフィール

日本ストラタステクノロジー株式会社事業開発部部長。エッジコンピューティング製品の事業開発戦略および製品販売戦略を担当。
長年にわたりITテクノロジーエリアでコンサルタント、事業開発に従事し豊富な経験をもとにエバンジェリストとして活躍。2018年日本ストラタステクノロジー入社。
ストラタスのエッジコンピューティングビジネスの成長を推進している。

13:10-13:20
Bブロックに関するQ&Aセッション
13:20-13:30
休憩
13:30-13:55
C-1 招待講演

製造デジタルツインと性能予測技術の融合について一考察

樋口 英生 氏

株式会社本田技術研究所 先進技術研究所

次世代電動車研究

チーフエンジニア

樋口 英生

概要

製造デジタルツインでは主に品質向上を目的に構築される場合が多い.
しかし品質と性能は表裏一体の面もあり、性能向上にもデジタルツインが有益な手法であるとも言える.
ここでは製造プロセスCAEと性能予測CAEの関連性について一考察を述べる.

プロフィール

ボディ設計から衝突解析、剛性解析などを担当し現在フルビークルCAEによる軽量・高剛性車体構造研究を推進.主に先行開発、将来技術開発を中心に取り組んでいる.

13:55-14:20
C-2 ソリューション講演

物理ベースのモデルを使用した生産技術・設備保全のためのデジタルツイン

金澤 匠 氏

株式会社IDAJ

解析技術6部

次長

金澤 匠

概要

近年では製品だけではなく製造時のエネルギー消費やCO2排出量の改善が要求されている。デジタルツインを用いることで、センサー位置のみでなく設備のエネルギー消費やCO2排出量などをバーチャルモデルで取得することが可能となるが、これらを実現する上でバーチャルモデルの精度向上や、バーチャルモデルと実機を繋ぐための技術が不可欠となる。本セッションでは物理ベースのバーチャルモデルを利用したデジタルツインの技術と,簡単なデモ機事例を紹介する。

プロフィール

4年間鉄鋼メーカーにて構造分野のCAEを経験し、その後株式会社IDAJに入社。熱流体分野の解析コンサルティングを経験し、現在は設備のカーボンニュートラル化を支援するための解析コンサルティング業務に従事。

14:20-14:30
Cブロックに関するQ&Aセッション
14:30-14:40
休憩
14:40-15:05
D-1 招待講演 トポロジー最適化 構造最適化 画像処理

ユーザの嗜好を考慮したトポロジー最適化技術に関する基礎的研究

小塚 祐也 氏

株式会社アシックス

スポーツ工学研究所 FutureCreation部 VirtualTwin研究チーム

主席研究員

小塚 祐也

概要

機能性とデザイン性の両立を目指した構造最適化として、画像処理とトポロジー最適化を組み合わせた設計手法を紹介する。レベルセット法に基づくトポロジー最適化に、画風変換を用いて幾何学的制約条件として加えることにより、ユーザの美的嗜好を考慮可能な設計手法を構築した。剛性最大化問題とコンプライアントメカニズムに対する定式化を行うとともに、構造最適化の事例を紹介する。

プロフィール

2012年株式会社アシックスに入社し、コンピュータシミュレーションを活用した競技用シューズの研究・開発に従事。これまでアルゴリズミックデザインやトポロジー最適化を活用した構造最適化手法の研究を行い、マラソンシューズや陸上短距離スパイクの開発を担当。現在は、3Dプリンタと構造最適化技術を組み合わせることにより、ユーザ一人ひとりに最適な製品を提供可能とする設計技術の構築に従事。

15:05-15:30
D-2 ソリューション講演

物理シミュレーションとデータ解析で最適化するデジタルツイン

池田 公輔  氏

アルテアエンジニアリング株式会社

技術本部 システムモデリング

シニアテクニカルスペシャリスト

池田 公輔

概要

現代のモノづくりにおける主な課題には、製品の複雑化や、開発および実環境でのテスト期間と予算の制約がある。また、脱炭素社会の実現に向けて、製品の運用条件を最適化することも急務である。アルテアは、これらの課題を解決するために、物理シミュレーション(CAE)とデータ駆動の統計・機械学習を融合させたデジタルツインプラットフォームを提供している。本講演では、ネットワンシステムズ株式会社との協業によるデジタルツインの実践と、同社のInnovation Showcaseで展示されるロボットアームへの適用事例を取り上げ、その成果と可能性について紹介する。

プロフィール

2004年、京都大学大学院 工学研究科 航空宇宙工学専攻卒業後、トヨタテクニカルディベロップメントに入社。自動車の振動騒音解析・衝突安全解析に約10年にわたり従事。2015年、アルテアエンジニアリングに入社し、機構解析、1Dシミュレーション、パワーエレクトロニクス、機械学習によるサロゲートモデル化などのソフトウェア製品を担当するほか、各種ソフトウェアを連携したソリューションを展開。2019年より現職。

15:30-15:40
Dブロックに関するQ&Aセッション
15:40-15:50
休憩
15:50-16:15
E-1 招待講演

実測データを活用したCAEによる解析モデルの精緻化と製品開発プロセスの変革

土橋 優 氏

ヤマハ株式会社

研究開発統括部 先進技術開発部 楽器・音響グループ

主事

土橋 優

概要

ヤマハは楽器・音響機器といった音に関する製品を多数展開しているが、音の価値判断は人にしか出来ない部分も多く、科学に基づく工学的アプローチと人に基づく感性的アプローチの両者を活用した製品開発を行っている。
弊社の研究開発部門では解析技術を活用した工学的アプローチを推進しており、技術開発や設計支援ツールの提供など、多種多様な開発支援をしている。しかし、音響特性の予測は単純な解析モデルでは解決に繋がらないケースも多く、物理現象の連成や設計・製造工程の配慮等も必要となる。
そこで、弊社では状況に応じて実測データを組み込んだ解析にも取り組んでいる。今回は音響機器を対象に、その取り組み事例を紹介する。

プロフィール

2012年にヤマハ株式会社に入社後、一貫して研究開発業務に従事。
スピーカーやヘッドホン等、多数の音響機器を対象にCAEや最適化を活用した要素技術開発に取り組んできた。
近年では設計者用の社内向けシミュレーションツール開発等、設計支援のための活動も推進している。 

16:15-16:40
E-2 ソリューション講演

ITとOTの融合はなぜ必要か?製造DXで考えるべき論点

松本 洋一 氏

レッドハット株式会社

Industry 4.0 事業開発

室長

松本 洋一

概要

生成AIにまつわる技術革新が進む中で、OTとITはどう融合すべきなのでしょうか?最適な製造DXを実現するための論点を整理し、クラウドネイティブ技術がそれにどう貢献できるか、具体的に紹介いたします。

プロフィール

デジタル通信方式の研究開発、モバイル端末・通信機器に関する事業創造・開拓に従事後、現在は産業IOT領域における事業創造を担う。レッドハットではグローバルチームに所属し、グローバルな製造業向けオープン技術の動向にも精通。

16:40-16:50
Eブロックに関するQ&Aセッション
16:50-17:00
休憩
17:00-18:00
P-1 パネルディスカッション

欧州におけるデジタル認証の動向と対応

~グローバル規模の変化に立ち向かうため日本の製造業に求められる取り組みを議論する~

パネリスト
阿部 典行 氏

White Hart

代表取締役

阿部 典行

プロフィール

1961年生まれ。東京都出身。1984年から乗用車用エンジン設計、1990年代後半からは電動車両システム及びパワートレイン設計を主に担当し、燃料電池車や各種ハイブリッド車用高圧系電動システムを研究開発。
その後、電気自動車の量産開発を経て2018年以降は機能安全やSUMS法対応、企業アーキテクチャ等を担当。2022年に退職し、クルマ開発の発想・企画をサポートするWhite Hart(株)を設立。

獅山 有邦

サイバーフィジカルエンジニアリング技術研究組合

理事長/
一般財団法人ファインセラミックスセンター 専務理事

獅山 有邦

プロフィール

経済産業省等において、ものづくり産業、国際環境安全政策、産業技術政策の企画政策立案とその執行などに従事した。サイバーフィジカルエンジニアリング技術研究組合の設立当初から関わり、2024年度より理事長に就任。

高山 光弘

サイバーフィジカルエンジニアリング技術研究組合

常務理事

高山 光弘

プロフィール

日本の自動車メーカーにて、車体構造領域における車両開発や、開発のデジタル化移行に伴うCAE技術開発に取り組んだ。さらに生産領域のデジタル化にも着手し、車両開発から生産まで含んだプロセス全体のデジタル化に取り組んだ。
2021年にサイバーフィジカルエンジニアリング技術研究組合を立ち上げ、自動車に限らず、実物を基にしたデジタルデータの活用研究による製造業のデジタル化支援に取り組んでいる。

モデレーター
西脇 眞二

「インダストリアルデジタルツインサミット」プログラム委員長

京都大学
デザインスクール 工学研究科 機械理工学専攻

教授

西脇 眞二

プロフィール

1986年京都大学精密工学科卒業、1988年京都大学大学院工学研究科精密工学専攻修士課程修了、(株)豊田中央研究所入社。1998年ミシガン大学工学部機械応用力学学科博士課程修了。Ph.D.取得。2002年(株)豊田中央研究所退社、京都大学工学研究科 助教授、2007年同准教授、2009年同教授、現在に至る。

概要

デジタルツインの検討が進む中、製造業においては、デジタル技術を用いた高度な品質管理の考え方として現物認証からデジタル認証への転換が議論されている。デジタル認証により、ユーザーにはサービス品質を向上させることが可能であるが、企業側には製品そのものだけではなく製品の企画、開発から生産、販売までを通した情報管理が要求されることになる。欧州では先行してこの議論が進んでいるが、この仕組みはマーケットへの参入障壁にもなり得るものであり、デジタルツインの取り組みが遅れている日本にとっては大きな課題である。今回はこの問題について産業界、大学などの立場から討議する。

18:00-18:10
CL クロージングリマークス

Coming soon

サイバー・フィジカル・エンジニアリング技術研究組合

常務理事・CTO

髙山 光弘

受講お申し込みはこちら