ディープラーニングの基礎とPyTorchによる
ディープラーニングプログラムの作成法
2020年6月度は、ディープラーニング基礎講座シリーズの第2弾として、ディープラーニングの基礎を教導するとともに、データフロープログラム「TensorFlow」をベースにして、よりアプリケーションを容易に開発できるフレームワーク「PyTorch」の解説と具体的な実装・活用方法をチュートリアルを交えて実施いたします。
講師には、茨城大学理工学研究科(工学野)情報科学領域 教授 新納浩幸(しんのう ひろゆき)氏を迎えます。同氏の多年に亘る機械学習/ニューラルネットワークの研究、及びPyTorch関連書籍の著作も上梓する知見・経験をベースに、同分野について、受講者の誰にも理解できるよう平易に解説・講義をしていただきます。
本セミナーはこのような方に向いています
- 機械学習/
ディープラーニングへの
理解を深めたい - ビジネスに
データ分析を
活かしたい - キャリアアップや
学習のモチベーションを
高めたい
講座の特徴
- ディープラーニングの基礎から解説
- PyTorch によるプログラムのひな形の解説
- 複雑なネットワークの学習プログラムを解説
- 学習済み公開モデルの利用方法を解説
- PyTorch による転移学習を解説
- ※他の同様なタイプの授業よりも適正な価格(受講料、書籍、テキスト代含)な受講料で実現
授業の構成は、
【ディープラーニングの基本構造と、PyTorchを利用するための前提知識】
- まず人工知能の問題をニューラルネットを使って解く枠組みを説明します。人工知能の多くの問題は関数推定の問題と見なせます。関数推定では推定すべき関数をいくつかのパラメータを持った関数として表現し、入出力データからパラメータを推定することで行います。そしてニューラルネットもいくつかのパラメータを持った関数と見なせることを説明します。
- ニューラルネットは訓練データから関数を推定する回帰のモデルです。その推定方法が最急降下法になります。ニューラルネットの関数のモデルはネットワークなので、この最急降下法がいわゆる誤差逆伝播法と呼ばれるものであることを示します。(最急降下法と誤差逆伝播法)
- ディープラーニングの学習も関数を推定する回帰の問題であり、最急降下法が使われます。最急降下法では勾配を求める部分がポイントです。勾配を求めるために計算ラフが利用されます。この計算グラフを動的に構築する仕組みがDefine-by-runです。PyTorch は Define-by-run を採用しているために、学習モデルを構築するのが容易になっています。PyTorch の自動微分を使って、この点を確認してみます。(Define-by-run と自動微分)
- ディープラーニングで扱うデータは配列です。Python では配列の演算に numpy を利用しますが、PyTorch では tensorを利用します。ここでは tensor データの作り方や、tensor に関する演算や関数を示します。また numpy との相互の変換が重要です。(numpy と tensor)。
- PyTorch における学習プログラムの基本構成要素は、モデルの設定、最適化関数の設定、誤差の算出、勾配の算出、パラメータの更新からなります。最後の3つを繰り返すことでパラメータが推定され、モデルが完成します。ここでは最初にプログラム全体のひな形を示し、簡単な問題を通して、各手順を解説します。(PyTorch の学習プログラムの基本手順)
- ニューラルネットワーク(NN)のテクニックの一つに dropout があります。ここでは dropout を解説し、それを利用して画像認識のための NN を構築してみます。データとして PyTorch 用に準備されているデータセットの使い方も説明します。(多層 NN による分類)
- 物体認識の精度を飛躍的に向上させた畳み込みニューラルネットワーク(Convolution Neural Network:CNN)の仕組みを解説し、PyTorch による実装例を示します。(物体認識)
- 物体検出は画像の中から物体の写っている部分とその物体のカテゴリを求めるタスクで、画像処理の応用の1つです。ここでは比較的優秀な手法として知られるSingle Shot MultiBox Detector(SSD)について説明し、PyTorch によるその実装例を示します。(物体検出)
- 様々なタスクに対して PyTorch で学習済みの様々なモデルがあります。ここではそれらモデルを利用する例を示します。(既存モデルの利用)
- 転移学習(Transfer Learning)とはあるタスクに対して学習できたモデルを別種のタスクに転用する学習手法です。転移学習の標準手法として最上位層の付け替えと fine-tuning があります。PyTorch はそれらを行うことが容易という特徴があります。ここでは画像認識の既存モデルを、別種の画像を認識するためのモデルに修正する転移学習を最上位層の付け替えと fine-tuning それぞれで行ってみます。(転移学習)
- ※通常の「データサイエンス基礎講座」とは異なり、各種スキル・経験を要する「中級編」として実施いたします。受講対象の要件を参照の上、受講を希望下さい。
既に、データ分析プロジェクトに参加しているマネージャー/ディレクター・クラスの方は勿論、初めてのスタッフの方など幅広い階層の方々が、本講座を通じ「機械学習/ディープラーニング」への理解を深め、応用できる素養を身に付ける場として利用下さい。
データ分析業務・IT活用部署だけではなく、ビジネスにデータ分析を活かしたい多くの部門・多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。 - ※昨年及び前回実施した『データサイエンス基礎講座』、『ディープラーニング基礎講座』を受講された方も、知識の再整理・復習・更なる知識の習得の意も含め再受講をお薦めいたします。
受講後、習得できること
-
ディープラーニングの基礎
-
PyTorch によるニューラルネットのプログラムの作成方法
-
PyTorch による複雑なネットワークのプログラムの作成方法
-
PyTorch の学習済み公開モデルの利用方法
-
PyTorch による転移学習
講師プロフィール
東京工業大学 情報科学研究科 情報科学 修士 修了。東工大・博士。ゼロックス株式会社 、松下電器産業株式会社 を経て現職。
専門は自然言語処理、機械学習、Web アプリケーション。研究分野・キーワードは、『自然言語処理』、『機械学習』、『統計学』、『自然言語処理』・『機械学習手法を利用した自然言語処理」。
著作に、人工知能学大事典 人工知能学会 「語義曖昧性解消」、言語処理学事典 言語処理学会 「語義曖昧性解消」( 共立出版)
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タイムテーブル
6月24日(水)
- ※講義・演習指導の60分から120分前後で、随時の休息が入ります
- ※講師・講座内容は予告無く変更される場合があります。予めご了承ください。
開催概要
セミナー名 | 第2弾!! データサイエンス基礎講座2020<ディープラーニング・PyTorch編> ~PyTorchの基礎を集中的に学べ!~ ※オンライン講座になります。 |
---|---|
開催日時 | 2020年6月24日(水)10:00~18:00(Web入室可能時間 9:30) |
主催 | 株式会社インプレス |
協力 | 茨城大学 |
特別協力 | フューチャーブリッジパートナーズ株式会社 |
参加対象 |
受講に際しての留意事項
以上の要件を満たす方の受講を推奨 |
受講料 | 早割88,000 円(税込) ※2020年5月29日(金)までのお申し込み分 定価110,000 円(税込) |
参加特典 | オリジナルテキスト |
お問い合わせ先 | 株式会社インプレス セミナー事務局(担当:石川義貴) E-mail:jimukyoku@impress.co.jp 受付時間 10:00〜18:00(土・日・祝日を除く) |
定員 | 30名(最少開講人数15名) ※応募者多数となりました場合には、受講いただけない場合がございます。予めご了承ください。 |
注意事項 |
※講師の急病、天災その他の不可抗力、またはその他やむを得ない理由により、講座を中止する場合があります。この場合、未受講の講座の料金は返金いたします。 |
重要事項
-
今回のセミナーでは、WEBセミナシステム「Zoom」を利用します。
Zoomを利用できる環境を準備できる事が必須となります。
加えて、演習時には、操作しやすい環境(見やすいディスプレイサイズやサブディスプレイ等々)のご用意を推奨いたします。- ※通信が安定しているネットワーク環境(Wi-Fi等)での接続をお勧めいたします。
また、受講可となった方にのみ、後日受講用URL、ID、パスワード等をメールでご連絡いたします。
あわせて下記の受講環境についてのご質問等もお受けいたします。<注意及び禁止事項等>
- 受講対象に記された条件を満たす方のみ、受講可能です。条件に満たない方の受講については厳禁といたします。
- 事前の連絡無しに、お申込みされたご本人以外の方が受講することはできません。
- 受講に際して、映像の録画・音声の録音・画面のキャプチャ、個人のブログやSNSなどへのアップ等、本講座に関する記録及び許諾を受けない利用については厳禁といたします。
- 講義・演習等の各種資料について、無断転載・引用は厳禁といたします。
- 上記に反した場合は、著作権法に抵触する恐れがあります。
<PC環境>
- Ubuntu 18.04 あるいは Windows 10 の OS
- Anaconda の Python (Anacondaのサイトからインストール)
https://www.anaconda.com/distribution/
- ※Python 3.7 versionのインストールを推奨
- PyTorch (PyTorch サイトからインストール)
▼公式ページ
https://pytorch.org/get-started/locally/
- ※GPU のないパソコンや GPU があっても cuda がインストールされていない場合は、cuda は None を選択して下さい。
- なんらかのテキストエディタ(Emacs, 秀丸, TeraPad, EmEditor など)
よくある質問
▼ ダウンロードセンター
https://zoom.us/download#client_4meeting
また、実際に受講される環境(インターネット接続、ヘッドセットやマイクスピーカー等)で、事前確認しておくことを推奨します。
Zoom ヘルプセンター:ミーティングに参加する前にテストするにはどうすればよいですか?
https://support.zoom.us/hc/ja/articles/115002262083
Zoom ヘルプセンター:ミーティングに参加するにはどうすればよいですか?
https://support.zoom.us/hc/ja/articles/201362193
◆ 音声・画面が上手く映らない場合は、ZoomのQ&Aをご確認ください。
Zoom ヘルプセンター:ビデオ/カメラが動作していません
https://support.zoom.us/hc/ja/articles/202952568
Zoom ヘルプセンター: Zoomのネットワークファイアウォールまたはプロキシサーバーの設定
https://support.zoom.us/hc/ja/articles/201362683
インプレスセミナーについて
インプレスでは、「データサイエンス・機械学習」の、その有用性にいち早く着目。2013年秋からビッグデータ、AI研究の先端研究が進む東京工業大学大学院イノベーションマネジメント研究科/東京大学政策ビジョン研究センターに協力を仰ぎ、授業タイプのセミナーとして改めて企画し、2014年4月から「データサイエンス講座」として実施してまいりました。
現在では、「データサイエンス基礎講座シリーズ」、「ブロックチェーン基礎講座シリーズ」に加え、「クラウドネイティブコンピュータ/マイクロサービスアーキテクチャ基礎講座シリーズ」(Scrum基礎講座、AWS Lambda実践編、Kubernetes基礎実践編 等)など、最先端のテクノロジーにフォーカスした授業セミナーを連続して実施してきています。
データ分析担当者だけではなく、情報エンジニアリング部門、新規事業部門、品質管理部門の方々、先端外資系ITベンダー等、幅広い各層の方が参加し、延べ2,000名以上の方々に受講いただき、高い評価を受けています。
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