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産学連携フォーラム「自動車技術に関するCAEフォーラム2016」
自動車の研究開発・設計・製造におけるCAE最前線-それを支える計測・実験技術

2016年3月8日(火)・9日(水)
ソラシティカンファレンスセンター(東京・御茶ノ水)

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産学連携フォーラム「自動車技術に関するCAEフォーラム2015」~自動車研究開発・設計・製造におけるCAE最前線~|2015年2月24日(火)2月25日(水)ソラシティカンファレンスセンター

本イベントは終了しました。
ご来場誠にありがとうございました。
本イベントのレポート記事|Car Watch
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20150309_690988.html

タイムテーブル2日目

09:40~10:40
K-2基調講演2
「仮想ロードテストに最適な仮想システム統合とは?」逐次通訳
ケンプトン応用科学大学
教授
(Advanced Driver Assistant Systems)
Prof. Stefan-Alexander Schneider
講演概要

現代自動車は、ある種、技術の「芸術品」ともいえる。
その特徴や機能は個々の部品を超えたモジュラーシステムとして連結されている。
一方、システムエンジニアリングの学際的なアプローチは自動車開発の適切なフレームワークを提供する。
Advanced Driver Systemとはこのような機能の上に成立している。
システムレベルでのバーチャルカーの設計ともいうべきVSP(Virtual System Prototyping)は、利用者と関連する基準に反するバーチャルの特徴を評価できるような統合、シミュレーション、試験環境が可能だ。
それによって、実装前に自動車の構造の創造やテストが可能となる。
だが、あるVSPの手法で研究された構造が実際に利用者のニーズに合う最善のものであるかについては疑問が残る。
この疑問に対する回答は決定的なものではないが、VSPの手法をDSE(Design Space Evaluation)の中に統合することは今や可能となった。
本講演では、その点について実証を試みたい。

講師プロフィール

ミュンヘン工科大学で コンピュータサイエンスを専攻。理学博士号を取得。
前職のBMW AGでは、製品開発、数値シミュレーション、開発プロセス改善、マルチドメイン物理システムを扱う。ファンクション&ソフトウエア開発手法並びに ツール選定等を従事。特にプログラム言語であるModelica、ツール間の相互シミュレーション技術、ソフトウエアの安全性に関する検証、各種制御対象物のモデリング及び作成マニュアル、BMW社内でのモデルベースソフトウエア開発手法の講師として、モデルベース開発手法導入のプロジェクトをリードする要職にあった。現在、ケンプトン応用科学大学 教授(Advanced Driver Assistant Systems)。

10:45~11:25
S-2特別講演2
「"Virtual Test Drive"と"X-in-the-loop"が導くMBDの新しい世界」
~コンポーネントレベルシミュレーションを如何に車両レベルのシミュレーションに統合するか~
IPG Automotive株式会社
代表取締役社長
小林 祐範
講演概要

自動車開発ではCAE、MBDなどシミュレーション技術を長年活用され、適材適所で構築された様々なコンポーネントレベルのモデルが存在する。それらを統合し、単一のプラットフォームでシミュレーションを実施する事が急務となっている。本セッションではその一例として、IPGのVitrual Test Driveアプローチを紹介する。

講師プロフィール

工科系大学(電子工学科)で制御理論を学び、商用車メーカ、自動車メーカで制御ロジック開発エンジニアとして経験を積む。ECU開発ツールベンダに転職し、HiLを中心としたツールチェーン構築を担当。その後外資系エンジニアリング会社を経て、2014年6月にIPG Automotive株式会社の設立に立ち会う。

機能設計CAE 運動と制御CAE
12:20~13:00
A2-1
「トポロジー最適化による制振材配置の適正化」
工学院大学
工学部 機械工学科
准教授
山本 崇史
講演概要

本講演では、実固有値のみを用いたモード損失係数の近似式を新たに導出し、モード損失係数の最大化を目的に、トポロジー最適化による制振材配置の最適化手法を紹介する。また、設計感度フィルターを応用することで、モード損失係数は若干低下するが制振材を単領域に配置でき、より実用的な結果を得ることができた。

講師プロフィール

1998年 京都大学大学院 工学研究科 修士課程修了。同年 三菱自動車工業株式会社 研究部。2005年 日産自動車株式会社 先行車両開発本部。2008年 工学博士。2011年より現職。専門は振動工学、音響工学、計算力学、 最適設計。

B2-1
「修正操舵を低減する車両剛性に関する研究」
日産自動車株式会社
企画・先行技術開発本部 車両性能開発部
主管
田尾 光規
講演概要

本研究では、車両剛性・車両特性の実験的解析結果と、車両剛性・車両特性のCAE解析結果の比較により検討を進めた。

車体やシャシー剛性(車両剛性)の違いが、操舵に対する車両応答の微小な変化を生み、その車両応答の微小な違いが、コーナーに沿って走行しているドライバーのハンドル操作修正量(修正操舵)に影響を与える。この両者を組み合わせて解析することで、これまで難しいとされてきた車両剛性と車両運動性能の定量的な関係の一つが解明できた。

講師プロフィール

1997年 日産自動車株式会社 入社。
以来、操縦安定性と乗心地性能の設計・解析・実験に従事。
近年は主に、その先行技術開発を担当。

13:05~13:45
A2-2
前半
「COMSOLに基づくトポロジー最適化の展開」
京都大学大学院
工学研究科 機械理工学専攻
教授
西脇 眞二
講演概要

本講演では,構造最適化の中でもっとも自由度の高いトポロジー最適化の基礎理論と、マルチフィジックス解析ソフトCOMSOLをプラットフォームとして、トポロジー最適化の方法を多様な物理問題へ展開した事例について説明する。

講師プロフィール

1988年(株)豊田中央研究所入社
1998年ミシガン大学機械工学・応用力学学科博士課程修了,Ph.D.,
2002年(株)豊田中央研究所退社、同年京都大学大学院工学研究科助教授
2007年同大学准教授,
2009年同大学教授。専門は最適設計、構造最適化

後半
「COMSOL5.0で解析モデルを一気に標準化・全社展開」
計測エンジニアリングシステム株式会社
システム部
課長
山口 徹
講演概要

マルチフィジックスの世界標準COMSOL Multiphysics 5.0の新機能がApplication BuilderとCOMSOL Server。 ABでCAEモデルから標準化アプリを作成。CS(WEBアプリケーション)で標準化アプリを全社展開し、 Win/Mac/Linux /Android/iPadのWEBブラウザで実行可能です。

講師プロフィール

1996年東京大学工学部計数工学科卒業
2003年8月株式会社シーディー・アダプコ・ジャパン入社
2012年6月計測エンジニアリングシステム株式会社入社
2015年1月同システム部へ異動
COMSOL Server販促事業およびHPC事業に従事。

B2-2
「解析の妥当性検証に向けた光学式3次元ひずみ・変位計測の活用」
丸紅情報システムズ株式会社
製造ソリューション事業本部 計測製造ソリューション技術部 技術一課
担当課長
宮下 進太郎
講演概要

光学式非接触3次元計測器は誕生から15~20年の歳月をかけて、形状計測や寸法検査の分野でスタンダードな存在となりました。全体傾向を簡単に3次元分布情報として可視化するこのスタイルは、変形計測分野でもCAE精度向上のために材料計測・現状把握・コリレーションのアプローチで展開されつつあります。

講師プロフィール

1998年入社。2011年まで微小電気機械システム(MEMS)向け統合設計システムのアプリケーションエンジニアとして構造・熱流体の数値解析やエレクトロメカニカル・ミックストシグナル設計のソフトウェア販売支援に従事。現在まで光学式3次元計測のエンジニアとして主に変形計測のアプリケーション分野に従事。

14:00~14:40
A2-3
「トポロジー最適化による軽量・高剛性シート構造の設計とAMによる試作」
株式会社 豊田中央研究所
機械1部 マルチフィジックス研究室
プロジェクトリーダー,主任研究員
川本 敦史
講演概要

自動車部品の将来の可能性を革新的に拡げるため,最新のトポロジー最適化手法を用いて、軽量・高剛性シート構造のスタディー設計に取り組み、先進的な3Dプリンティング技術によって有形化しました。トポロジー最適化という数学的手法で設計されたにもかかわらず、どこか有機物を想起させるデザインとなっています。

講師プロフィール

1995年3月 名古屋大学大学院工学研究科博士課程前期修了。
1995年4月 株式会社 豊田中央研究所入社(現職)。
2001年9月~2005年3月 デンマーク工科大学数学科留学(博士課程修了)。
マルチフィジックス解析やトポロジー最適化などの研究に従事。

B2-3
「インテリジェントタイヤシステムを用いた、シャシ制御のための車両運動シミュレーション」
現代自動車株式会社
シャシ技術センター シャシ制御開発チーム
責任研究員
曹 喜永
講演概要

車両挙動は4輪のタイヤ発生力によって支配される。車両運動シミュレーション技術の発展により、タイヤ発生力を全て計算にて求める例も増えているが、一方、計算結果だけを鵜呑みにすることの危うさも指摘されている。

本研究では、タイヤの垂直力をセンサにてリアルタイムにモニタし、そこから路面摩擦係数を推定することで、信頼性の高いリアルタイムなタイヤ発生力を得た。

このタイヤ発生力と路面摩擦係数を、シャシ制御および V2V(Vehicle to Vehicle)に適用することで、従来以上に良い制御性能が得られた。車両運動シミュレーションの活用事例として、この取り組みを紹介する。

講師プロフィール

大学院から現在まで主に車両の運動性能と制御関連の仕事を担当。特にタイヤモデル、車両モデル、駆動部品が車両運動性能に及ぼす影響、ステアリング・ブレーキ・4WD・サスペンション制御に関する研究に従事。

14:45~15:25
A2-4
「トポロジー最適化の解析結果と3Dプリンティング造形プロセス(仮)」
マテリアライズジャパン株式会社
Software for Additive Manufacturing グループ
マーケティングスペシャリスト
小林 毅
講演概要

近年、トポロジー最適化などのシミュレーション解析結果を、 3Dプリンティングにより製造するニーズが高まっています。

同時に生まれる新しい製造制約や課題の解決について、設計、データの編集、造形プロセスなどについての弊社の取組み、豊田中央研究所様との造形プロジェクトの事例、他社のコラボレーションなど交えてご紹介します。

講師プロフィール

2003年日本アイ・ビー・エム株式会社入社。製造業担当を経て、2013年マテリアライズジャパン株式会社入社。3Dプリンタに代表されるアディティブ・マニュファクチャリング技術の広報・マーケティング担当。日本機械学会 アディティブマニュファクチャリングにおける生産システム工学の研究分科会所属。

B2-4
coming soon
15:40~16:20
A2-5
「タイヤの高機能化を支えるゴム材料開発のための大規模シミュレーションについて」
住友ゴム工業株式会社
材料開発本部 材料第3部 兼 研究開発本部 分析センター
部長 兼 センター長
若林 昇
講演概要

自動車の高性能化や環境への関心の高まりに伴い、タイヤに求められる要求性能も高度化しています。具体的には、タイヤの相反する性能である低燃費性、安全性(グリップ)、省資源(ゴム強度)をさらに向上していくことが急務です。

当社ではタイヤの高機能化に重要な役割を担うゴム素材開発にシミュレーションを活用していますので、タイヤのシミュレーション活用事例と合わせてご紹介します。

講師プロフィール

1984年に住友ゴム工業に入社、トラック、バス用配合、乗用車用配合、レースタイヤ用配合開発を担当した後、1998年から約5年間USAに技術アドバイザーとして駐在、2010年から材料第3部部長として、解析業務シミュレーション業務を担当、2014年から分析センター兼務となり現在に至る。

B2-5
「車両安定機能認証用シミュレーションへの取り組み」
トヨタ自動車株式会社
車両運動制御設計部 車両運動制御システム開発室
室長
廣瀬 太郎
講演概要

商用車向けESCはUN-R13 Annex21にVehicle Stability Functionとして規定されている。

この認証取得では、複数のバリエーションをもつ車種は1台の実車テスト及び他のバリエーションのシミュレーション結果の提示による受験が認められているが、これに用いるシミュレーション自体もツールとしての認証が必要である。

当社が認可を取得したシミュレーションツールの概要と、その中で課題の1つとなったダブルタイヤのシングルタイヤモデルへの置き換えを紹介する。

講師プロフィール

1990年 東北大学工学部卒業。 同年より、トヨタ自動車株式会社に入社。ブレーキ制御システム開発に従事。2004年 ToyotaMortorSportGmbHにて、F-1開発に従事。 2007年 ステアリング、サスペンション制御システム開発に従事。 2013年 前後輪操舵システム開発で 自動車技術会 技術開発賞受賞。

16:25~17:05
A2-6
「シミュレーションがリードする設計プロセス(仮)」
アルテアエンジニアリング株式会社
代表取締役 社長
綾目 正朋
講演概要

近年、設計者自身がCAE計算を行う設計者CAEが浸透しているが、Altairは長年培ってきた解析専任者向けの高度な技術を搭載した設計者向けアプリケーションを新しいフレームワークで提供している。機構、流体、押し出し成形などの性能確認を行うツールのほか、設計プロセスの大きな改善が見込めるコンセプト設計用ソフトウェアも含んだ、より上流から適用できるCAEを用いた設計プロセスとそのツール群を紹介する。

講師プロフィール

1983年日本シーディーシー株式会社(現サイバネットシステム株式会社)入社。FEAソフトウェアのエンジニアとして従事しながら、HyperMeshの販売代理事業を立ち上げる。エムエスシーソフトウェア株式会社を経て1996年、日本法人アルテアエンジニアリング株式会社を設立。以来同社代表取締役社長。

B2-6
「車両開発におけるVR活用 ~最新事例、UC-win/Road Ver.10 Driving Sim(仮)」
株式会社フォーラムエイト
システム営業グループ
執行役員 システム営業マネージャ
松田 克巳
講演概要

3次元リアルタイムVR技術を用いた自動車・モビリティ・ITS・ADAS技術開発向けシミュレーションソフトウェア「UC-win/Road Ver.10」によるドライビングシミュレータ構築事例を中心に、車両開発におけるバーチャルリアリティ技術の活用、各種シミュレータ構築事例を紹介する。

講師プロフィール

フォーラムエイトにおいて、16年間にわたり同社の製品・システム販売を手がけ現在に至る。現在は、システム営業マネージャとして、主にバーチャルリアリティ技術を活用した、各種システム・ドライビングシミュレータ構築提案に従事。

17:20~18:20
K-3基調講演3
「EV車の挑戦『パイクスピーク初制覇』」
三菱自動車工業株式会社
経営企画本部 広報部
上級エキスパート
増岡 浩
講演概要

電動車両にこだわり参戦を続けたパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムレースは、主要コンポ部品の開発のみならず若手技術者の成長、社内モチベーション向上など数々の成果を得ました。参戦3年目にクラス制覇を果たすまでの軌跡を、チーム監督とドライバーでの視点を交えながら講演します。

講師プロフィール

世界で最も過酷と言われる「パリ・ダカールラリー」に1987年より三菱パジェロで参戦し2002年、2003年に日本人初となる2年連続総合優勝の実績を持つ。2012年からは米国で行われるレースイベントに電動車両で参戦。2014年はEV改造クラスで2位(総合3位)の実績を残す。