欧州から製造DXについての実践者・有識者が多数登壇!
欧州製造業のDXはここまで来ている!
気候変動に対応するためのCO2排出量の削減や、そのためのエンジニアリングチェーンの確立、半導体不足に象徴されたサプライチェーンの見直し、製品/サービスのデジタル化、労働人口の減少など、日本の製造業は今、かつてない様々な難題に直面しています。その解決策としてのデジタルトランスフォーメーション(DX)は、次代の製造業への変革に向けた喫緊の課題です。
製造業におけるDXに関し、参考にすべきはドイツを中心とした欧州先進企業の取り組みです。2011年に独政府が「Industry 4.0」を提唱して以来、AI(人工知能)/IoT(モノのインターネット)などのデジタル技術の活用を前提に、スマートファクトリーの推進や製品のサービス化、それらを支えるプロセスやデータの標準化などを着実に進めているからです。
その動きは、EU(欧州連合)が2019年に立ち上げたデータ交換・共有基盤「GAIA-X」計画や、それに準拠した自動車業界のためのデータ交換プラットフォーム「Catena-X」へとつながっています。つまり欧州製造業のDXは企業同士の「競争」のためのDXから、企業の枠を超えた「協調」を含めたDXへと、次なるステップを踏み出しているのです。
自社の製品/サービスの競争力を高めるスマートファクトリーなどの実現を土台に、CO2排出量削減に向けた透明性の確保や、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の前提になる製品ライフサイクルマネジメントの実現、品質向上や調達の効率化といったサプライチェーン領域では、中堅・中小企業を含めて協調する。こうした競争と協調こそが、各社・各国の、ひいては欧州の産業競争力につながるというわけです。
そうした欧州企業のDXへの取り組みを、その“思想”から理解し、自らのDXに転嫁させることが日本の製造業の明日につながる−−。この考えのもとインプレス『DIGITAL X』は、「Industrial Transformation Day」を開催します。
「Industrial Transformation Day」では、欧州全体のデジタル化をリードするEC(欧州委員会)の戦略や、スイスの著名ビジネススクルールであるIMDによる欧州のDXの現状分析、「Industry 5.0」とも評される業界横断プロジェクトCatena-Xの取り組みに加え、独Volkswagenや独BOSCH、仏Schneider Electric、スイスSikaといったリーディングカンパニーから、それぞれのDX推進担当者自らに取り組み内容や思想についてお話いただきます。
DXに取り組むことはもはや当然です。ですが、それで十分なのか。グローバルな競争力を高めるための次の一歩に向けて、日本の製造業は今、何を検討し実践すべきなのか。そのヒントがここにあります。是非、ご視聴ください。
セッション一覧
講演は全て日本語同時通訳でも聴講いただけます
![ゴシア・ニコウシュカ 氏](images/timetable/lecturer_malgorzata_nikowska.jpg)
EUの産業競争力強化に向けたデジタルトランスフォーメーション
〜デジタル時代に向けた準備はできているか〜
ゴシア・ニコウシュカ
EC(欧州委員会)
通信ネットワーク・コンテンツ・技術総局
産業エコシステムDX部門長
講演概要
EC(欧州委員会)は、EU(欧州連合)の産業エコシステムをデジタル時代に適するものにするため、2030年を目標とした「Digital Decade(デジタルの10年)」プロジェクトを進めています。産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)と、必要なスキルの獲得やインフラ整備、公共サービスのデジタル化を進め、そのために必要な産業育成策「Digital Europe」を展開します。本講演では、産業DXを中心に「Digital Decade(デジタルの10年)」と「Digital Europe」に焦点を当て、その狙いを紹介します。
![クラウス・クレマース 氏](images/timetable/lecturer_claus_cremers.jpg)
「Catena-X」が実現する自動車産業のオープンで協調的なデータエコシステム
クラウス・クレマース
Catena-X 取締役会 メンバー
(独Siemensオートモーティブエコシステム担当ディレクター)
講演概要
「Catena-X」は、自動車産業におけるサプライチェーンにおいて必要なデータを、より機敏で、より透明で、かつより安全に交換・共有するためのプラットフォームです。欧州のデータインフラ標準「GAIA-X」に準拠しながら、社団法人「Catena-X Automotive Network」が標準化を進めています。本講演では、Catena-Xが目指す自動車業界のためのオープンで協調的なデータエコシステムの概要と、基本的な仕組み、最新の取り組みについて紹介します。
独フォルクスワーゲングループにおけるIndustry 4.0に沿った工場のデジタル変革
![フランク・ゲーラー 氏](images/timetable/lecturer_frank_goller.jpg)
フランク・ゲーラー
独フォルクスワーゲン
グループのデジタル生産とDXの責任者
![マーク・ゲッケラー 氏](images/timetable/lecturer_marc_geckeler.jpg)
マーク・ゲッケラー
独ポルシェ
IT & イノベーションマネジメント担当ディレクター
講演概要
自動車産業は今、多くの課題と変化に直面しています。その要因は、生産性への圧力から回復力のあるサプライチェーンの実現、市場の断片化まで、さまざまです。独フォルクスワーゲングループでは、傘下のコンサルティング会社MHPやクラウドベンダーの米AWS(Amazon Web Services)などのパートナーと共に構築している「Volkswagen Industrial Cloud」を通じたIIoT(Industrial IoT)ソリューション群とデータ分析による洞察(インサイト)の提供により、自動業界および、そのサプライチェーンコミュニティの業務変革と効率性の向上に取り組んでいます。本講演では、Industry 4.0の考え方にそってフォルクスワーゲングループが進める工場のデジタルトランスフォーメーション(DX)を紹介します。
![トルステン・ウィドマー 氏(博士)](images/timetable/lecturer_thorsten_widmer.jpg)
独ボッシュのリーン生産を加速する工場の”コネクティビティ”戦略
トルステン・ウィドマー氏(博士)
独ロバート・ボッシュ
製造コーディネーション、
コーポレート テクノロジー - デジタルマニュファクチャリング担当副社長
講演概要
デジタル化は製造における、効率、スピード、品質、安全性を改善する大きな可能性を秘めています。その成功の為には、データ、アプリケーション、 ITインフラストラクチャを介して、ビジネスプロセスからデジタル化を総合的に考える必要があります。このため、リーン生産方式のコンセプトは、現在も不変で損なわれてはいません。デジタル化はCIPプロセスを維持する限り、製造における無駄を回避する強力なイネーブラーとなります。
![カーステン・リーガー 氏(博士)](images/timetable/lecturer_carsten_rieger.jpg)
建設DXに向けたスイスSikaの取り組みと挑戦
カーステン・リーガー氏(博士)
スイス シーカサービス
法人建設・特定市場コンクリート 市場開発マネジャー
講演概要
スイスSikaは、世界70カ国以上で建設用コンクリートや工業製品用化成品を扱うメーカーです。主要顧客である建設業界は今、カーボンニュートラルへの対応や労働人口不足など、様々な課題に直面しています。建設業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するためにSikaでは、新たなコンクリートの開発やリサイクルに加え、建築物に合わせてコンクリートの最適な配合を可能にするスマートフォン用アプリケーションや、建設用3D(3次元)プリンターといったデジタルツールの開発・提供に取り組んでいます。本講演では、建設業界のDXに向けたSikaの取り組み例や、今後の挑戦について紹介します。
![シヴァ クマール A 氏](images/timetable/lecturer_shiva_kumar_a.jpg)
いかに工場のスマート化を図るか。その導入と価値創造
シヴァ クマール A
仏シュナイダー・エレクトリック
グローバルサプライチェーン スマートプログラム担当ディレクター
講演概要
仏シュナイダー・エレクトリックの使命は、すべての人々が、エネルギーと資源を最大限に活用し、成長と持続可能性の橋渡しをすることです。当社は、この4年間に、メキシコ、中国、フランス、米国、インドネシア、フィリピン、インドなど世界中で100を超えるスマートファクトリーと流通センターを立ち上げました。うち7カ所は、スマートマニュファクチャリングの先進例として世界経済フォーラム(WEF)に認められています。今日のデジタル時代にあって、特にサプライチェーンが混乱しているなかで、競争力をさらに高め、従業員と顧客により大きな価値を提供するためには俊敏性(アジリティ)が求められます。本講演では、最も機敏で革新的、かつ地球と顧客を中心としたサプライチェーンの実現に向けて当社が取り組んだスマートファクトリーの構築で得られた経験と教訓について紹介します。
![横井 朋子 氏](images/timetable/lecturer_tomoko_yokoi.jpg)
Digital Vortex:デジタルディスラプションの最新状況と製造業の今
横井 朋子
スイスIMD (Institute of Management Development)
Global Center for Digital Business Transformation
Researcher and Advisor(研究員 兼 アドバイザー)
講演概要
スイスIMDでは2年に1度、14の主要産業におけるデジタルディスラプションの状況を追跡調査し『Digital Vortex』として公表しています。本講演では、2022年の最新データを基に、主要産業の要約とともに、製造業が置かれている状況を解説します。
開催概要
イベント名
Industrial Transformation Day
欧州製造業のDXはここまで来ている!
日時
2023年1月23日(月) ~2月24日(金)
開催形式
1か月間のオンデマンド配信
主催
参加対象
製造業のDXを推進する方
受講料
無料
お問い合わせ先
DIGITAL X イベント 運営事務局
E-mail:dxday@event-entry.net
TEL:03-5510-4515
受付時間:10:00~18:00(土・日・祝日を除く)